日本の風物詩といえば多くありますが、お正月に見られるものとして、『凧揚げ』があります。
一昔前ほどではありませんが、今でも凧揚げを行っている姿を見るのではないでしょうか?
今回は懐かしの凧揚げのコツ・やり方・作り方をご紹介していきます。
この記事を参考に、もう一度凧揚げを楽しんでみてくださいね。
目次
凧揚げの原理は?
それではさっそく凧揚げについてご紹介していきます。
そもそも凧はどのように空を飛んでいるかご存知でしょうか?
「風を受けて飛ぶんじゃないの?」
と思う方がほとんどだと思います。
それはもちろん正解なのですが、ここではもう1歩踏み込んで考えてみます。
凧の上と下で風の力が違う
凧は風を受けて上がります。
そのとき凧に吹いている風は凧の下側の面に強く吹いているのです。
その際、凧の上側と下側に気圧の変化が起こり、このとき下側の気圧が強いので凧は上に揚がっていくということになります。
凧が上がったり落ちたりするのは風が一定でないから
これも想像がつきやすい話ですが、凧揚げを行う際、常に凧が上手く上がっているわけではないと思います。
上手く上がらず地面に落ちてしまうこともあるでしょう。
この原因として、『気流』が関係しています。
上空に吹いている風は、常に一定ではありません。
安定した方向に吹くこともあれば、急に風向きが変わることもあります。
これにより、凧に当たる風の向きが変わり気圧のバランスが崩れ、凧が落ちるのです。
なので凧揚げをするときは、この風向きの変化を上手く捉えて気圧のバランスを保つことが重要になるといえるでしょう。
凧揚げをするのによい場所は?
凧揚げの原理に軽く触れたところで、次は凧揚げを行う場所についてご紹介します。
基本的に風が吹く場所であれば、どこでも凧揚げを行うことができます。
ですが一昔前よりも建物や環境が変化しているため、少し場所は考えなければならないでしょう。
河川敷
近くに広い河川敷がある方は、ここで凧揚げをするのがよいでしょう。
建物も少なく、電柱もなく、風を遮るものもない。
凧揚げの条件を満たしている場所と言えるでしょう。
公園
公園がある場合は、そこで凧揚げを行ってもよいでしょう。
ですが、少し注意しなければならないこともあります。
それは、
- 広い公園であること。
- 人があまりいないときを狙うこと。
- ボール遊びなどをしているときは、離れて行うこと。
- 凧揚げ禁止の表示がある公園では行わないこと。
以上のことは最低限注意してください。
あまりにも狭い公園で凧揚げをすれば、凧がすぐに公園外に出てしまう可能性があります。
また狭い公園は、だいたい住宅街にあることが多いので、別の家に凧が引っかかる可能性もあるので避けたほうがよいでしょう。
人が大勢いたり、ボール遊びをしているときもあまりおすすめしません。
凧揚げは上を向いて遊ぶものなので、人が多いとぶつかってしまうこともあります。
またボールが凧にぶつかったりする可能性もあるので、この場合も良くないでしょう。
そして1番注意しなければならないのが、『凧揚げ禁止の公園』があることです。
そもそも禁止されている場所で凧揚げをしていれば、非難されても何も言うことができないので、確認はしっかりとるようにしておいてください。
砂浜
これは少し人を選ぶかもしれませんが、砂浜で行うこともおすすめです。
凧揚げに適した風が吹いていることが多い場所です。
海風なので少し強いかもしれませんが、上手い人なら逆に凧が勢いよく揚がって楽しいと感じることでしょう。
砂浜という場所に限定しているのは、広い場所が確保できるからです。
さらに気温が低い時期は、あまり砂浜に近づく人もいないため、思う存分凧揚げを行うことができるのではないでしょうか?
海に凧を落とさないようにだけは注意してくださいね。
凧揚げをするのによい天気は?
凧揚げをするとき、天気は重要な要素になってきます。
天候によっては凧揚げができないので、しっかり見極めることが大切です。
やはり快晴が良い
凧揚げをするときは、やはり快晴日和が1番でしょう。
風が強すぎず、弱すぎず、ちょうどよい上昇気流が生まれるので、誰でも気持ちよく凧揚げを行うことができます。
また写真好きな方なども、気持ちよく晴れた空に凧が揚がっている写真を撮ることができるのではないでしょうか?
インスタ映えなどを狙う場合も、快晴日に凧揚げをしてみましょう。
上級者は少し荒れた天候もあり?
凧揚げ上級者ともなってくると、普通の風だけでは物足りなくなってしまうかもしれません。
そんなときは、少しだけ荒れた天候を狙ってみるのもよいでしょう。
快晴と違って、不規則な気流が上空にあるので、凧揚げのテクニックがもろに出てくるでしょう。
さらに上のレベルを目指したいのであれば挑戦することをおすすめします。
ですが、場所だけは考慮してください。
近くに高い建物や電柱がたくさんあったり、人が多い場所などでは迷惑になりかねません。
先程ご紹介した河川敷や砂浜がよいでしょう。
これらの場所で上げる場合も、あまりに荒れた天気であれば事故に巻き込まれるおそれがあるため、程度をよく考えて挑戦するようにしてくださいね。
凧揚げをするのによい季節は?
凧揚げはお正月に行うことが多いですが、別に他の季節に行っても問題はありません。
ではどの季節が凧揚げに適しているのか?
これについて、少しご紹介していきます。
好きな季節にやればよい
凧揚げに適している季節といっても、はっきりいって人それぞれです。
もともとお正月に凧揚げを行っているのも、春を呼ぶ儀式として行ったのが始まりといわれているのです。
なので昔はお正月に凧揚げをして、春を呼び込むということもしていました。
それが風習として、意味合いはともかく現代まで続いているというわけなのですね。
ですがあくまで凧揚げは遊びなので、遊びたいときにやるのが1番でしょう。
強いて言うなら冬か春
年中いつでも凧揚げをすればよいと言いましたが、強いて挙げるなら『冬と春』でしょう。
理由として、
- 冬は北風など、風が吹きやすい時期である。
- 春はおだやかな風が吹くため、気持ちよく凧揚げができる。
ということが挙げられます。
やはり風が吹きやすい時期の方が凧揚げには適しており、冬と春は絶好の凧揚げシーズンともいえるでしょう。
もう1つの理由として、『気温』があります。
凧揚げは外で空を見上げながら行うものであり、これを夏や残暑の残る秋にやるとかなり辛いものがあります。
なので厚着で体温調節しやすい冬か、心地よさを感じる春に凧あげを行う方が気持ち良く凧揚げを行うことができるでしょう。
凧揚げをするのによい人数は?
凧揚げをするときは、一度に行う人数にも注意しなければなりません。
なぜかというと、『一度にたくさん凧を揚げると糸が絡まりやすいから』。
当たり前といえばそのとおりなのですが、凧の糸が絡まるというのは存外ストレスが溜まります。
糸を解くのにかなり苦労する上、最悪凧が大破してしまう可能性があります。。
なので凧揚げをするときは、多くても『2~3人』にしておきましょう。
更に言うならば、距離は十分に離れたほうがよいでしょう。
せっかく楽しい凧揚げを行うのに、逆にストレスを溜めてしまっては本末転倒ですからね。
凧揚げの揚げ方とコツ:1人の場合
凧揚げを行う際、ある程度のコツを知っておくと、楽しさがさらに増します。
これから参考動画をご紹介するので、まずはご覧ください。
この動画で分かるとおり、凧揚げは一定の条件され満たしていれば、誰でも簡単に揚げることができます。
手順1
凧揚げの手順として、
『風速0.5mくらい(あまりにも強すぎるのは逆効果)』
これをまず測ることです。
測ることができなくても、そよ風くらいの感覚であれば問題ありません。
手順2
次の手順として、
『風下から風上に向かう』
これを守ってください。
これにより凧が風を受けやすくなるので、動画のように歩くだけで凧は自然と上がっていきます。
その他
凧を1人で上げるときの手順は、最低限これだけです。
この条件を満たしていれば凧揚げは1人でも簡単にできます。
付け加えるとすれば、広い場所であること・人が多くないことくらいです。
これさえ守れば、好きなときに凧揚げを行うことができます。
凧揚げの揚げ方とコツ:2人の場合
次に2人で凧揚げをするときのコツをご紹介します。
こちらの参考動画をご覧ください。
この動画は大勢で凧を上げていますが、概ね役割は同じです。(大会動画なので、人数に関しては気にしないでください。)
手順1
まずは1人のときと同じように、凧糸を持ちます。
もう1人は凧を直接持って待機します。
手順2
風下から凧糸を持っている方が風上に向かっていき、凧を持っている人が凧が風に乗ったタイミングで手を離す。
その他
手順以外で特にいうことはありませんが、1人で行うよりは凧を上げやすいでしょう。
その代わり、凧を持つ方が上手く手を離さなければすぐに落ちてしまうので、そこは息を合わせてやるようにしましょう。
よく上がる凧揚げの作り方は?
良く上がる凧とはどんなものかご存知ですか?
風の力を利用する凧は、素材やバランスが重要になってきます。
まずはこの動画をご覧ください。
この凧はビニール袋を利用しており、比較的簡単に作ることができます。
ではなぜ、この凧が飛びやすいと言えるのでしょうか?
軽い素材を使っている
凧をよく飛ばす際に考えることとして、まずは『軽さ』があります。
これはすぐに想像がつくと思いますが、風ですぐに浮く方がやはりよく飛ぶのです。
動画で使われているビニール然り、他の軽い素材然り。
なるべく軽いものを選ぶようにしましょう。
バランスを整える
もう1つ重要なこととして、バランスを整えることが重要です。
凧のバランスといえば主に骨組みですが、このとき左右のバランスが上手く取れていなければいけません。
コツとしては、左右対称・シンメトリーにすることです。
そのためには、型取りの時点で正確な製図をしていなければなりません。
長さをしっかりと測り、バランスの良い凧を作るようにしましょう。
その他
よく上がる凧は、軽い素材・左右のバランスが大事だとご紹介しました。
これは他の形状の凧を作るときにも同じことが言えます。
飛行機を想像したらわかりやすいかもしれませんが、どんな形状であれ、左右対称に設計されています。
凧を作るときも全く同じ考えで作れば、風を上手く受けて上がる凧ができるので、その部分を意識して作っていきましょう。
簡単に上げる凧揚げのおすすめは?
凧の作り方をご紹介しましたが、なるべくならすぐに上げてみたいという方もいるでしょう。
そんな方におすすめの市販の凧をいくつかご紹介しますので、参考にしてみてください。
ぐんぐん凧
まずは、アーテックという会社が販売している組み立て簡単の凧をご紹介します。
少し懐かしい形状の凧ですが、性能は折り紙付き。
組み立ても簡単で、横棒を入れればすぐにでも上げることができます。
もう1つの特徴は、記事が白地であること。
あらかじめ模様が決まっていない分、好きな絵を書くこともできます。
自分の好きなように凧のデザインを考えて、オンリーワンを目指すのもよいでしょう。
目立つ凧を考えれば、注目を一身に集めることもできますよ。
本当に凧かというくらいの形状ですが、立派な凧です。
ネタではない本気の凧
一見してネタのように見える凧ですが、様々な凧を開発・販売している『エックスカイト社』の凧であり性能は折り紙付き。
一度上がれば注目の的になること間違いなしではないでしょうか?
使い終わった後には部屋に飾ることもできるため、一度で二度嬉しいのも良いですね。
詳しくはこちらからどうぞ。
サマーバード
ベルギーで作られた鳥を模した凧です。
一見凧には見えません。
形はかっこいい凧ですが、1つ問題もあります。
それは『飛ばしにくいこと』。
上手く飛べばよいのですが、それまでに少し慣れが必要かもしれません。
凧揚げに自信のある方は購入してみてもいいかもしれませんね。
まとめ
『凧揚げのコツとやり方は?簡単に上がる凧揚げの作り方も紹介』、いかがでしたか?
凧は様々な形状があり、こだわりを持って作ればさらに楽しいものになります。
今回ご紹介した凧の作り方や上げる場所・天気・季節などを参考にして、凧揚げを思う存分楽しんでみてくださいね。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。