パイナップルって赤ちゃんに食べさせていいのか。。。
ちょっと考え込む方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、
- パイナップルが離乳食に向いているのか。
- パイン缶はどうか。
- 赤ちゃんにパイナップルを食べさせるうえで注意する点やポイント
等について解説していきます。
パイナップルを離乳食にしようか悩んでいるママさんはぜひご覧ください!
目次
パイナップルは離乳食に向いていない?
結論から申し上げますと、パイナップルは離乳食には向いていません。
特に、加工していない生のパイナップルは要注意です。
その理由を以下で説明していきます。
繊維質で口に残る
パイナップルには、実は2種類の食物繊維が含まれています。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維です。
このうち問題なのは、不要性食物繊維です。
パイナップルを食べると、噛んでも噛んでもなくならずにしつこく残るカスがありますよね。
あれが不溶性食物繊維です。
大人でさえ飲み込むのが難しいので、まだ歯が生えそろっていない赤ちゃんにはもっとだめです。
口の中にずっと残ってしまって、気持ち悪くなってしまいます。
ちなみに、赤ちゃんに食物繊維を与えること自体は何の問題もありません。
むしろ、赤ちゃんは腸機能がまだ未熟なので、よく便秘を起こします。
そのため、水溶性食物繊維が豊富なサツマイモやリンゴなどを湯がいたりすりつぶしたりして食べさせるとグッドです。
プロメラインで口がヒリヒリする
パイナップルを食べると、舌や口の中がひりひり痛くなることはありませんか?
これは、パイナップルに含まれる『ブロメライン』というたんぱく質分解酵素が原因です。
要は、口の中を覆う粘膜(タンパク質)を溶かしているのです。
これだけでも赤ちゃんには食べさせたくないって思いますよね。
他にも、パイナップルにはシュウ酸カルシウム、カリウムなど複数の分解酵素が含まれているため、要注意です!
パイナップルに限らず、マンゴーやキウイ、パッションフルーツなど南国系のフルーツにはこのような刺激の強い物質が多く含まれています。
赤ちゃんのすべすべな皮膚や粘膜を守るためにも、南国系の果物は避けた方がよいと言えるでしょう。
ちなみに、パイナップルをよく入れる料理として例えば酢豚がありますよね。
これは、ブロメラインのたんぱく質分解効果で一緒に入っているお肉を柔らかくすることができるからなんです。
パイナップルにはたんぱく質分解の効果があることがよくわかると思います。
アレルギーの心配
パイナップルを食べるとアレルギー反応を起こす人が少なからず存在します。
これは赤ちゃんに限らず、大人でも可能性は大いにあります。
正確には『口腔アレルギー症候群』というのですが、果物などを食べた後に、口やのどの粘膜がイガイガになってしまう症状を言います。
他にも、鼻水が止まらなくなったり、皮膚がかぶれたり、最悪の場合は、アナフィラキシーショックにより死亡してしまうケースもあります。
赤ちゃんの場合、まだ何のアレルギーを持っているかわからないと思います。
とくに、ご両親がパイナップルなど南国フルーツにアレルギーがある場合は要注意です。
パイナップルに限らず、初めての食べ物を食べさせる場合は慎重にちょっとずつ食べさせることをお勧めします。
余談ですが、パイナップルの場合は『セロトニン』という物質がアレルギー症状の原因なのですが、この物質は体内(主に腸内)でも生成される物質で、簡単に言うと人間の元気の源になる効果を持っています。
特にうつ病など精神病患者は、むしろ積極的に増やすべき物質なんですが、このようにアレルギー反応の源にもなってしまうんですね。
赤ちゃんの離乳食としてパイン缶はどう?
前回の、『パイナップルは離乳食に向いていない?』の項で、生のパイナップルは向いていないとお伝えしました。
では、既に加工済みのパイナップル缶はどうなのでしょうか?
答えは、離乳食としてOKです。
理由としては、加熱殺菌されているため、ブロメラインなどのたんぱく質分解酵素やセロトニンなどのアレルギー反応物質がほぼ死滅しているからなんですね。
また食物繊維についても、細かく刻んだりすりつぶしたりすれば、食べても口の中に残ることはないでしょう。
以上のことから、赤ちゃんのパイナップルデビューはまずパイン缶を少量から食べさせるところからスタートすることをお勧めします。
まずスプーン1匙程度を食べさせてみて、特にぶつぶつなどが出なければ、生のパイナップルを加熱し細かく切り刻んで食べさせてみてもいいと思います。
ただし、シロップをはじめとした砂糖が過剰に多く含まれているため、食べさせる場合は十分に汁気をとってから調理するとよいでしょう。
離乳食としてパイナップルを食べさせたいなら何歳からなら大丈夫?
個人差があるので、一律に何歳からとは言うことはできませんが、早くても1歳6か月頃からがベターです。
それ以前の場合、まだ消化器官が発達しきっていないため、負担が重くなってしまいます。
そのため、ブロメラインの影響で胃腸が炎症を起こしたり、下痢や便秘になってしまう可能性が高いです。
さらに、ブロメラインが赤ちゃんの舌のたんぱく質を分解してしまうことで、痛みや味覚に影響してしまう可能性もあります。
また、1歳6か月はいわゆる離乳食完了期と言われています。
つまり、柔らかい離乳食から徐々に自分の歯で固形のものを食べ始める時期ですね!
それまでの年齢の赤ちゃんはまだ歯が生えそろっていないため、自分で噛むことができず、飲み込むのが簡単なものでないと食べることができません。
この点から見ても、1歳6か月までは、食べさせないほうが安全ですよね。
離乳食を卒業し、徐々に固形の食べ物を食べ始めるようになった段階で、パイナップルを加えるのを考えてみるといいんじゃないでしょうか。
具体的なレシピは、記事後半『離乳食におすすめのパイナップルレシピ』の項でご紹介いたします。
赤ちゃんにパイナップルを食べさせる上で注意する点やポイントは?
食べさせ過ぎない
パイナップルに限らず、いわゆる乳幼児期(0歳から3歳)の赤ちゃんは、肌がデリケートでかぶれやすいため、刺激の強い食べ物については、慎重に少量ずつ食べさせてみましょう。
食べさせる場合は、まずパイン缶のパイナップルから試してみることをお勧めします。
理由は、先ほどの『パイン缶』の項で述べた通り、すでに加熱殺菌してあるので、ブロメラインなどの分解酵素が働かないからです。
ただし、これも『パイン缶』の項ですでに述べましたが、砂糖がとても多いうえに、そのほかのビタミンCなどの栄養素がなくなってしまっているので、あくまでもデザートとして与えることを心がけましょう。
汁気をよくきって、細かく切り刻んだりすりつぶすなどして、食べやすくしてから食べさせるとよいでしょう。
加熱するとよい
これも、『パイン缶』の項で述べた通りです。
ブロメラインなどのたんぱく質分解酵素や、セロトニンなどのアレルギー反応物質は、およそ60度以上の熱を加えることで、効力を失います。
調理する場合は、電子レンジで加熱したり、沸騰したお湯で湯がいたりすると安全に食べさせることができるでしょう。
ジュース入りのパイン缶を試してみる
まずは『パイン缶』のパイナップルから食べさせるのが安心であると繰り返し言いました。
ところで、パイン缶には2種類あるのをご存知でしょうか?
シロップ漬けのものと、ジュース漬けのものがあります。
もし、砂糖が多すぎることが気になるなら、ジュース漬けのものを選ぶといいでしょう。
シロップ漬けのものとは違い、当分は控えめに作られているので安心です。
勿論、だからと言って食べさせすぎには要注意です。
加えて、シロップ漬けと同様に、こちらも生のパイナップルと比べるとあまり栄養価は高くないので、最後のデザートとして少量食べさせるのがベターです。
食べた後のケアを忘れずに
かぶれなどを抑えるためにもう一つ注意していただきたいことがあります。
それは、食べさせ終わった後、必ず口周りや口腔内をケアしてあげるということです。
例えば、水やミルクなどで湿らせたガーゼなどで拭いてあげたり、白湯やミルクを飲ませるなどして、残っている食べかすを取り除いてあげましょう。
かぶれなどを最小限に抑えることができます。
もしパイナップルを食べて赤ちゃんに下痢や嘔吐などの異変があったら
初めてパイナップルを赤ちゃんに食べさせてみたとき、目を離さず少し様子を見てみましょう。
もし赤ちゃんがぐずったりしている場合は、症状が出てしまっている可能性が高いです。
具体的には、口周りや口腔内の発疹やかぶれ、下痢、嘔吐などがあります。
このような症状がみられた場合は、すぐに小児科を受診することをお勧めします。
とあるママさんは、いつでも小児科に駆け込めるように、初めての食べ物を食べさせるときは、必ず平日午前中の朝ごはんか昼ご飯にするそうです。
これくらい用心する方が安心ですよね。
赤ちゃんの便秘について
余談ですが、赤ちゃんはよく便秘になります。
成長が早く食生活が短期間で変わるため、食事の内容の変化に腸がついて行けないことが多いのです。
その他、便秘になる原因としては、
- 母乳・ミルク不足
- 食べる量が増えた、減った
- 運動不足
等が考えられます。
一緒に遊んだり、食物繊維の多いサツマイモなどを食べさせてみると、すぐに治るでしょう。
離乳食におすすめのパイナップルレシピは?
離乳食におすすめのパイナップルレシピをご紹介します。
パイナップルヨーグルト
フルーツとヨーグルトって合わせるとおいしいですよね!
ヨーグルトはプレーンな無糖のものがおすすめです!
- 生のパイナップルもしくはパイン缶のパイナップルを用意します。
- 皮をとって適当な大きさに切り、フードプロセッサーにかけ、ペースト状にします。
- そのまま鍋に移し、水を適量加えて煮詰めます。
- お皿に盛りつけた後、プレーンヨーグルトをかけて出来上がり!
寒天フルーツケーキ
寒天で冷やして固めるだけの簡単なデザートです!
- フルーツを食べやすい大きさにカットする。
- 沸騰させたお湯に砂糖と寒天を入れ煮立たせる。
- フルーツを型に入れ、そこに煮立たせた寒天を流し込む。
- 流し込んだものを冷蔵庫で冷やし固める。
- 別の鍋で再度寒天を煮立たせ、牛乳を加える。
- 先ほどのフルーツ入りの観点の上に牛乳寒天を流し込み再度冷やす。
- 冷やし固まったら、食べやすい大きさにカットし、お皿に盛りつける。
離乳食!パイナップルハンバーグ☆
大人でも大満足のボリュームです。
赤ちゃんの場合は、乳幼児期が終わったあたりがおすすめです。
玉子などについては、アレルギーに十分注意してくださいね!
- 材料はすべてみじん切りにする。
- ひき肉と玉子と一緒に混ぜ合わせる。
- パン粉を少しずつ入れながらさらに混ぜ合わせる。
- 小さく丸めた後にフライパンで焼く
- お好みでソースやケチャップなどつけても美味しいです。
おすすめのパイナップルを紹介
ドライフルーツ(パイナップル)
離乳食用として、ドライフルーツのパイナップルはおすすめです。
ビタミンCなどの栄養が逃げずに凝縮されているうえに、お湯で戻すとやわらかくなるため、消化にも良いでしょう。
そのまま小さくカットして食べさせるのもいいし、プレーンヨーグルト等をかけるとさらにおいしいです!
パイナップル(缶詰)
離乳食としては、まずはパイン缶から!
これはもう鉄板です。
中でもシロップ漬けではなく、ジュース漬けの方が糖分が少なくおすすめです!
どうせなら、生産地がはっきりしている方が安心ですよね!
というわけで、沖縄産のパイナップルをチョイスしてみました。
パイナップル(完熟)
2,3度試してみて何もなければ、生のパイナップルを料理に加えてみましょう!
完熟のものはビタミンCがたっぷりです!
まとめ
今回は、パイナップルが離乳食に向いているのかどうかについて、解説しました。
ポイントをまとめると、
- 食べさせるのは、早くても1歳6か月から。
- まずはパイン缶から始める。
- 少量を細かく切ったりすりつぶして食べさせる。
といえるでしょう。
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それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。