セラミックヒーターの火事の危険性は?原理を知って安全に使おう

最近は様々な暖房器具が売り出されていますが、「セラミックヒーター(セラミックファンヒーター)」も人気があります。

「~~ヒーター」という暖房器具は多いですが、その中でも、セラミックヒーターは「火を使わない暖房器具」として安全なイメージがありますよね。

でも、暖房器具である以上、全く事故の可能性がない訳ではありません。

そこで今回は「セラミックヒーター」を安全に使うために必要な情報を、ご紹介したいと思います。

 

目次

セラミックヒーターの原理は?

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まず、「火を使わない」というセラミックヒーターの仕組みから見ていきましょう。

セラミックヒーターの動力源は、電気です。

電気を使って、内部の「電熱部」を温めると同時に、吸気口から空気を吸い込みます。

そして、吸い込んだ空気を高温となった電熱部にあてることにより、温風に変えて吹き出し口から出すのです。

こうして見ると、とても簡単な原理ですよね。

熱源となる「電熱部」にセラミックを使用しているので、「セラミックヒーター」という名前がついています。

空気を吸い込んで温風にして出すので、エアコンの暖房のようなイメージの働きですね。

 

セラミックヒーターの特徴やおすすめの使い方は?

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セラミックヒーターの原理が分かったところで、ここからは実際に使う上でのセラミックヒーターの特徴を見ていきましょう。

メリットとデメリット、それらを踏まえたおすすめの使い方をご紹介します。

メリット

セラミックヒーターの第一のメリットは、「温風がすぐに出ること」です。

暖まりたい時に、スイッチを入れるだけですぐに温風に当たれるのは助かりますよね。

また、人感センサーがついている機種だと、スイッチを入れる必要もなく自動で点いてくれます。

また、火を使っていないことから生まれるメリットがあります。

それは、火事の心配がほとんどないこと。

そして、空気が汚れないことです。

灯油やガスを燃焼させる暖房器具の場合、少しずつ空気に一酸化炭素が増えていきますが、電気の力で温めるセラミックヒーターでは、そういった空気の汚れがありません。

さらに、本体が小さくて、安く売っているというのも強みです。

エアコンの設置には工事が必要ですし、ガスファンヒータの場合、ガス栓が必要です。

灯油を使うヒーターならどこでも置けますが、灯油の補充が大変ですよね。

その点、コンセントがあれば使えて、しかも本体が小さいセラミックヒーターは、どこにでも設置しやすいのです。

ここまでの、セラミックヒーターのメリットをまとめてみます。

●スイッチを入れると温風がすぐに出てくること

●センサー付きだと、自動ですぐに温風が出ること

●火事の心配がほとんどないこと

●燃焼による空気の汚れがないこと

●本体が小型のものが多く、コンセントさえあればどこでも設置しやすいこと

 

デメリット

続いて、セラミックヒーター のデメリットを見ていきましょう。

まず、第一のデメリットは、「暖房の能力が低い」ことです。

同じ温風が出てくる暖房器具としては「エアコン」がありますが、セラミックヒーターの暖房能力はエアコンよりはるかに弱いのです。

実際に使ってみると、温風が当たっているところは暖かいのですが、温風が当たらない位置まで暖かくなるのは時間がかかるんですね。

もちろん、風量と設定温度を最大にし、長時間使えば暖房能力は上がります。

しかし、そうなると第二のデメリットが立ちはだかってきます。

それは、「消費電力が多く、電気代が高くなる」こと。

セラミックヒーターは、他の暖房器具と比べ、暖房能力に対する使用電気量が高いことが特徴です。

だから、「風量と設定温度を最大にし、長時間使う」と、電気代がものすごくかかってしまうのです。

また風を起こす機具なので、埃を舞い散らせてしまう点も、ハウスダストに敏感な人やアレルギー体質の人にとっては辛いかもしれません。

そして、部屋の空気を吸い込んで暖める器具に共通しますが、空気が乾燥してしまうこともデメリットと言えるでしょう。

ここまでの、セラミックヒーター のデメリットをまとめてます。

●暖房能力が低いこと

●消費電力が多く、電気代が高くなりやすいこと

●風が埃などを舞い散らせること

●空気が乾燥すること

 

おすすめの活用法

セラミックヒーターのメリットとデメリットは、それぞれはっきりしているので、これを踏まえるとセラミックヒーターの使い方のポイントがわかってきます。

暖房能力が低く電気代が高いので、広い場所全体を温めたり、長時間運転するのに向いていません。

しかし、温風がすぐに出るので、すぐに効果が欲しいときに便利です。

というわけで、セラミックヒーターのおすすめの活用法は、以下のようになります。

●使う場所:狭い場所(広い場所でも自分のいる場所をピンポイントで暖めるならあり)

●使うタイミング:すぐに温風が欲しい時(できれば長時間は必要ない時)

 

例えば、トイレ、お風呂の脱衣所、洗面所、台所、玄関、土間、短時間の作業場、などが考えられますね。

これらの場所で、必要な時だけパッと温まりたい時、セラミックヒーターは大活躍します。

「火事の心配が少ない、空気が汚れない」というメリットも、狭い場所で使う時に生きてきますよね。

これらを生かせる場所があれば、セラミックヒーターをご検討してみてはいかがでしょうか。

セラミックヒーターの火事の危険は?

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セラミックヒーターの原理を考えると、確かに火を使っていません。

そうなると、火事の心配は全くないのでしょうか?

残念ながら、答えは「ノー」です。

セラミックヒーターが原因で、火事になる可能性はあるのです。

どういう状況で、セラミックヒーターによる火事が起きるかというと、以下のようなケースがあるようです。

●服や紙などが運転中の本体に乗っていたり、接触していた場合

●空気の吸気口がふさがれてしまっていた場合

●電源コードの銅線などがむき出しになっていた場合

●スプレー缶など、加熱すると爆発する危険性のあるものが付近にあった場合

 

こうして見ると、「セラミックヒーターが原因」というより、「セラミックヒーターの使い方が原因」という感じがしますね。

一つ目の服や紙が接触しているケースは、温風を利用して洗濯物を乾かしたりする時に、誤ってヒーターの上に落ちてしまっていた、という事もあるようです。

また、吸気口がふさがれると電熱部分が高温になりすぎるので、配置場所にも気を付ける必要があります。

電源コードの銅線に関しては電化製品全般の注意事項ですし、スプレー缶の危険などは、他の暖房器具でも同じ注意点ですね。

という訳で、セラミックヒーターでも火事の可能性はありますので、これらにしっかり注意しなければなりません。

 

セラミックヒーターのやけどの危険性は?

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また、暖房器具につきものの心配事として、「やけど」があります。

セラミックヒーターは火を使っていないですし温風が出るだけですから、「やけどの心配がない」と思ってしまうかもしれませんが、それは間違っています。

やけどの中でも「低温火傷」の危険性が、セラミックヒーターにはあるのです。

「低温火傷」は、体温より少し高い温度に長時間接することで起きるやけどのことです。

「低温」とついていますが、症状が軽いわけではありません。

低温火傷は、通常の火傷よりも皮膚の奥深くまで進行する場合があり、症状が重くなることもあるのです。

セラミックヒーターの温風は60度近くまで上がる機種もあり、特に吹き出し口の近くは温風の温度が高いです。

セラミックヒーターでも温風を同じ箇所で当たり続けると低温火傷になることがありますので、注意が必要です。

セラミックヒーターの安全な使い方は?

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ご紹介してきたように、セラミックヒーターといっても、火事や火傷の心配がないわけではなく、安全に気をつけて使わなければなりません。

そこで、セラミックヒーターの安全な使い方をまとめておきます。

●服やタオルなど布や紙を、本体に接触させない。

●吸気口の位置に気をつける。吸気口を塞ぐような配置をしない。

●吸気口のフィルターの目詰まりに注意する。

●電気器具なので、コードやコンセントの異常や、スイッチの切り忘れに注意する。

●暖房器具なので、温めると危険なガス缶などを近くに置かない。

●温風を体に当てる場合、低温火傷を防ぐため、同じ箇所に高温の温風を長時間当て続けない。

 

これらの内容に気をつけて、安全にセラミックヒーターを活用してくださいね。

 

子供がいる家庭にもおすすめの安全なセラミックヒーターを紹介

ここからは、安全装置が充実したおすすめのセラミックヒーターをご紹介します。

手のひらサイズ、安心設計のセラミックヒーター

 

こちらは、手のひらサイズながらパワフルな温風で、ピンポイントに温めてくれるセラミックヒーターです。

この小ささながら安心機能が充実しており、スイッチの切り忘れを防止する「1時間スイッチオフ」や、「転倒時スイッチオフ」、異常高温時のスイッチオフなど、火事の危険性をさらに低くしてくれています。

小さいからこそ、うっかり転倒や切り忘れが起きやすい部分を、しっかりフォローしてくれていますね。

これなら、小さなお子さんがいる家庭でも使いやすいです。

加湿までできる充実機能の高スペックセラミックヒーター

 

こちらは、セラミックヒーターの中でも付属機能の充実した高スペックな1台です。

オフタイマーはもちろん、オンタイマーもついていますし、転倒オフや切り忘れ防止など、基本的な安全機能はもちろんついています。

それに加えて驚くべきは、「加湿機能」までついていること。

エアコンと同じく、部屋の空気を吸い込んで温めるセラミックヒーターは、部屋の空気を乾燥させてしまう宿命ですが、それを自分で加湿までしてくれる高性能な1台なんです。

加湿器がない場合、部屋の湿度まで調整できるコチラは、とても使い勝手の良いセラミックヒーターですね。

まとめ

今回は、セラミックヒーターについて詳しくご紹介してみました。

メインの暖房器具ではありませんが、ピンポイントで活躍してくれる頼れる2番手といったセラミックヒーター。

うまく活用して寒い冬を快適に過ごしていきたいですね。

 

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