子どもの成長を祝う行事と言えば、「七五三」ですよね。
きれいに着飾った我が子の姿は、親の思い出にも残って嬉しいものです。
そんな七五三について、よくある疑問が、いつやればよいのか分からない、というもの。
七五三の時期については、「数え年」や「満年齢」なんていう言葉が出てきて、わかりくいんですよね。
特に、「早生まれ(1月~4月1日生まれ)」のお子さんの場合、同じ学年のお友達とずれてしまうこともあって、「どのタイミングでやればいいんだろう?」と困ってしまいます。
そこで本記事では、早生まれのお子さんの七五三をやる時期について、いつやるべきなのか、どうやって判断するのかなどを、ご紹介したいと思います。
目次
七五三を行うタイミングは?
まずは、一般的な七五三をやる時期についてです。
そもそも、早生まれでなくても、七五三をやる時期は分かりにくいんですよね。
「七五三」はその名前の通り、子どもが「三歳・五歳・七歳」の年の「11月15日」に行うとされています。
11月15日とはされていますが、厳密にこの日でなければならない訳ではありません。
休日や家族・親族の予定とあわせて、日程を前後させてもOKです。
また、「七・五・三」とは言いますが、一人の子どもが全ての年齢でお祝いする訳ではありません。
一般的には、男の子の場合は「五歳」、女の子の場合は「三歳と七歳」に行うことが多いです。
ただ、地域や家族の意向で異なる場合もあります。
と、ここまでは分かりやすいのですが、問題は「三歳・五歳・七歳」になる年っていつ? という部分なのです。
数え年と満年齢の違い
というのも、昔から続く行事である「七五三」は、元々、昔の年齢の数え方である「数え年」で、七五三の時期を決めていたのです。
「数え年」は、今ではほとんど使われないため、考え方も計算方法も分からない人も多いでしょう。
少しだけ紹介しますと、「数え年」は生まれた瞬間を1歳とし、元旦が来るたびに全員が一斉に一つ歳を取る、という年齢の数え方です。
ポイントは、「0歳がないこと」「元旦で歳を取ること(誕生日ではない)」です。
このポイントにより、数え年は実年齢と大きな差が出る事があるんですね。
例えば、12月に生まれた子供は、0歳がないので生まれた瞬間に1歳となり、翌月の1月には元旦を迎えて一つ歳を取り、もう2歳となってしまうのです。
一方、今の生活の中で使われている年齢の数え方は、「満年齢」です。
「今、何歳?」と聞かれれば、普通は現時点での年齢を答えますよね?
それが「満年齢」で、誕生日を迎えると一つ歳を取る考え方です。
七五三をやる時期を考える時、昔からの伝統通り「数え年」で行うのか、それとも実生活に合っている「満年齢」で行うのか。
ここを悩んでしまうんですね。
現在はどちらの年で行っても良い
しかし、実際のところ、悩む必要はないんです。
なぜなら、七五三は「数え年」で行うか「満年齢」で行うかについて決まりはなく、どちらでもよいからです!
なんだか、意外なほど、あっけない解決ですよね。
上でも紹介しましたが、七五三は日程についても「11月15日」からずれてもよいとされています。
伝統的な行事ですから、お堅いイメージがあったのですが、七五三はとっても柔軟で、親にとっては助かりますよね。
「数え年」でも「満年齢」でもよいので、子供の成長具合や兄弟の例、友達との兼ね合いなどで、どちらの年齢でやるかを決めるとよいでしょう。
ちなみに、今では満年齢で行う方が一般的です。
早生まれの場合、七五三はいつやる?
さてさて、七五三は数え年でも満年齢でも、どちらのタイミングでやってもよい、ということが分かりました。
もちろん、これは「早生まれ」の場合でも同じです。
これをふまえた上で、「早生まれ」のお子さんの場合、七五三はいつやるべきなのでしょうか。
数え年と満年齢で生まれる実年齢の違い
例えば1月生まれを例とすると、数え年と満年齢で七五三を迎えるにあたり、実年齢は以下のようになります。
1月生まれの場合 | 「数え年」の実年齢 | 「満年齢」の実年齢 |
---|---|---|
3歳の11月15日 | 約2歳と10ヵ月 | 約3歳と10か月 |
5歳の11月15日 | 約4歳と10ヵ月 | 約5歳と10ヵ月 |
7歳の11月15日 | 約6歳と10ヵ月 | 約7歳と10ヵ月 |
いかがでしょうか。
こうしてみると、数え年と満年齢で行う場合の、実年齢の違いがよくわかりますよね。
どちらを選ぶかにより、実際の子どもの年齢は1年分大きくなります。
「数え年か満年齢かを選ぶ」ことは、言い換えると「七五三を、一年、後倒しにするかどうか選ぶ」こと。
特に幼少期において、1年間という時間は、大きな意味を持ちます。
この1年間で、体も大きくなり行動も変わりますから、どちらを選ぶかは重要なポイントになります。
数え年でやるメリット
実際に、それぞれで行った場合のメリットとデメリットをご紹介しましょう。
まず、「数え年」で七五三を行う場合ですが、早生まれの場合、大きなメリットが一つあります。
それは、「同じ学年の子どもと一緒に七五三ができること」。
現在は、一般的に「満年齢」で七五三を行うことが多いです。
早生まれのお子さんの「同学年の子」の多くは、早生まれの子にとっては「数え年」の年に七五三をするんですね。
だから、数え年を選べば、お友達と同じ時期に、あるいは一緒に七五三をすることができます。
数え年でやるデメリット
しかし、数え年で行う場合のデメリットもあります。
上の表にもある通り、1月生まれの子であれば、三歳の七五三の時の実年齢は「約2歳と10ヵ月」。
この年齢で、七五三の行事をちゃんとこなせるのか、という問題が生まれます。
この頃は、まさに「イヤイヤ期」のまっさかり。
来たことのない着物を着て、行ったことのない場所に行くことを想像してください。
無理やり連れて行ったとしたら、写真に残るのは泣き顔やふてくされた顔になってしまいますよ。
また、もしも体が小さめだったりすると、衣装の選択肢が少なかったり、うまく着れない可能性もでてきます。
このように、数え年でやる場合は、実年齢が低くなる点がデメリットとなります。
満年齢でやるメリットとデメリット
一方、「満年齢」でやる場合はどうでしょうか?
基本的には、メリットもデメリットも「数え年」の場合の裏返しになります。
メリットは数え年の逆で、実年齢がしっかり上がってから参加できること。
三歳の七五三であれば、3歳を10ヵ月も過ぎてますので、落ち着きが出てきている場合も多いでしょう。
体も十分大きくなり、衣装の選択肢も増えていると思います。
一方、デメリットも数え年の逆となり、同学年の子どもより七五三が一年遅れてしまうことです。
友達は一年前に済ませている事が多くなるので、共通の話題や体験が減ってしまいます。
年齢ごとに判断するのがベスト
数え年で行うにしても、満年齢で行うにしても、どちらにもメリットとデメリットがあります。
そこで、三歳・五歳・七歳のそれぞれのタイミングで、どちらで行うかを判断することをおすすめします。
子どもはそれぞれ成長の具合も違いますし、個性も異なりますからね。
実年齢が低くても問題なく七五三ができることもありますし、やんちゃすぎて落ち着くまで一年伸ばそうという判断もあるかもしれません。
また、周りのお友達との関係や都合というもの出てきます。
それぞれの年齢になった時に、今年行うのか一年延ばすのか、その都度判断するのが良いでしょう。
特に3歳は満年齢まで待つのもあり
五歳と七歳に関しては、同学年のお友達との関係もできてきますので、「一緒に七五三をやりたい」という気持ちになりやすいです。
この年齢までこれば、数え年であっても七五三の行事を行えるケースがほとんどなので、同学年の子と一緒にやるケースが増えるでしょう。
一方、特に判断が必要なのは、三歳の七五三です。
数え年と実年齢の違いが出やすく、数え年では行事が無事に行えるか心配になりやすいです。
また、本人がまだ同学年の友達を意識していないことも多く、七五三が遅れても気にすることはあまりないでしょう。
これらの理由から、三歳の七五三に関しては、満年齢まで一年遅らせるという判断がしやすいので、お子さんの状況を見て判断してあげてください。
まとめと関連記事
今回は早生まれの七五三について、ご紹介しました。
七五三の行事は、実情に合わせて時期を変えられる柔軟さがあるので、各家庭にあった形で行えそうですね。
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・早生まれと遅生まれってどういう意味?メリットやデメリットもご紹介
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。