健康食材として、かなり人気があるものに、
『パクチー』
があります。
このパクチーですが、噂では、
『カメムシと同じ臭い』
と言われているのです。
これを聞くと、いくら体に良いパクチーでも、
『あまり美味しく食べられない』
という人がいるでしょう。
ですが、実際のところ、
『カメムシとパクチーの間に、因果関係があるのか』
については、あまり知られていないのが現状です。
そこで、今回は、
『カメムシとパクチーに因果関係はあるのか』
について紹介します。
繋がりをよく知っておき、ぜひ参考にしてみてください。
目次
カメムシとパクチーの臭いが似ている原因とは?
カメムシとパクチーの関係が騒がれ始めた原因は、ひとえに、
『似たような臭いを発しているから』
だと言えます。
そのため、双方の因果関係を調べるなら、
『臭い成分を調べる』
ことが、最も重要となるでしょう。
カメムシの臭い成分はパクチーと同じ
カメムシの臭い成分は、主に、
『アルデヒド』
と呼ばれるものが関係しているとされています。
主な成分としては、
- (E)-2-hexenal
- (E)-2-octenal
- 4-oxo-(E)-2-hexenal
- (E)-2-hexenyl acetate
- (E)-2-octenyl acetate
などがあります。
この成分のうち、
『al』
とついている部分が、アルデヒドを表すものとなります。
そして、次にパクチーの成分ですが、
- decanal
- (E)-2-decenal
- (E)-2-undecenal
- 2-dodecenal
- (E)-2-tetradecenal
となります。
これらの成分を見ると、カメムシと同様、
『al』
があるため、同じ臭い成分を出していることが分かるのです。
カメムシとパクチーの成分は、それぞれ、
『全く同じとは言えない』
のですが、構造が似ている分、同じような臭いとなっているようです。
これにより、少なくとも、
『臭いに関しては、カメムシもパクチーも同じ系統に分類される』
と言えるでしょう。
カメムシとパクチーは、それぞれ何か関係があるのか
カメムシとパクチーの臭いが、
『成分から見ても、同じようなもの』
ということを紹介しました。
そのため、これまで噂されてきた、
『パクチーがカメムシの臭いを発している』
という話は、あながち間違いではないことが分かりました。
では、それ以外の要素で、
『カメムシとパクチーの因果関係』
を証明できるものはあるのでしょうか。
臭いが同じでも、カメムシとパクチーに直接的な関係はない
結論から言うと、現時点、
『カメムシとパクチーの因果関係を示すものは存在しない』
ということが言えます。
臭い成分だけ見ると、確かに似ている部分が多いのですが、これは、
『他の食材や生物にも同じことが言える』
ため、明確な因果関係の証明にはならないでしょう。
実際、カメムシに関しては、
『パクチーのように食べられることは少ない』
ため、これだけでも違いが出ています。
また、これまでの進化の過程に関しても、
『カメムシとパクチーは、全く違う生態系を辿っている』
ことから、直接的な関係は、ほとんどありません。
また、臭いが同じと言っても、
『カメムシの種類によっては、全く違う臭いがする』
こともあり、これも直接的な関係があるとは言えないのです。
色と臭いが似ているため、パクチー=カメムシと連想してしまう
本来、パクチーがカメムシと同じ臭いがするとされたのは、
『誰か1人がそう感じた結果』
となります。
それが、いつの間にか世間に広がり、
『メディアなどで放送された』
ため、カメムシ=パクチーの構図が生まれていったのです。
さらに言うと、
『カメムシとパクチーの色は、緑色という共通点がある』
ため、これも関連性を匂わせる原因となっています。
実際のところ、臭い成分と色が似ているだけで、
『カメムシとパクチーには、ほとんど関係がない』
のですが、世間はそんなことを気にしません。
1度出てしまった疑念は、さまざまな人の脳裏に焼き付き、
『人の数だけ考察を生んでしまう』
のです。
こうしたことは珍しくないのですが、
『こうした情報に惑わされない』
ことで、カメムシとパクチーを別々に見ることが出来るでしょう。
せっかく、体に良いパクチーなのだから、
『気分よく食べる』
ようにしてみてください。
臭いに惑わされず、パクチーを食べる方が良い
カメムシとパクチーの臭いは、
『よく嗅いでみれば、似ていることが分かる』
ものです。
ですが、人の味覚は、
『先入観と嗅覚』
で変わることが多いことも、考慮しておくべきでしょう。
そのため、パクチーをよく食べる人で、
「カメムシと同じだと思いたくない」
と考えるなら、まずはこの2つを遮断するようにしてください。
カメムシとパクチーの共通点を遮断するなら、
- 別の野菜と混ぜる
- 臭い消しをする
- 鼻をつまむ
などの方法があります。
これらを実践すれば、
『味や臭いを認識しづらくなる』
ため、美味しくパクチーを食べることが出来るでしょう。
これは他の食事にも使えるため、ぜひ試してみてくだささい。
パクチーの和名が『カメムシ草』というのは間違い
カメムシとパクチーを関連つけているものの中に、
『カメムシ草』
があります。
これは、
『パクチーの和名がカメムシ草』
であるといった噂から来たものです。
ですが、実際問題、
『パクチーの和名は、カメムシ草ではない』
ため、信じないようにしましょう。
パクチーの和名は、
『コエンドロ』
です。
この言葉は、ポルトガル語である、
『コエントロ』
が元になっているとされています。
このように、パクチーには、
『和名の点から見ても、カメムシとの関係はない』
ことを、これを機に知っておきましょう。
コリアンダーの和名は『カメムシ草』
パクチーの名前は、カメムシとは関係ないと紹介しました。
ですが、よく知るパクチーとは別に、
『コリアンダー』
と呼ばれるものがあります。
これは、パクチーの、
『種子』
を乾燥させたものですが、これがカメムシと関係があると言うのです。
それは、コリアンダーという名称が、
『カメムシから来たもの』
だからとされています。
コリアンダーの名称を分解すると、
- koris=カメムシ
- annon=香辛料の名称
となります。
そして、これらを繋げると、
『Koriannon』
となり、これがコリアンダーとなっていったのです。
こうした話があるため、
『カメムシとパクチーには、因果関係がある』
と言われるのです。
ですが、この話は、
『信憑性が不明』
であるため、実際の真実がどうなっているかは分かりません。
そのため、あくまで、
『関係しているかもしれない』
という認識を持っておけば良いでしょう。
カメムシとパクチーは、別物と考えるのが無難
カメムシとパクチーの因果関係について紹介しました。
ここまでの内容を見ると、
『あくまで印象が同じように感じたから広まった話』
だと言えます。
そのため、結局は、
『自分がどう受け取るか』
ということが重要になると言えるでしょう。
カメムシとパクチーは別物という自覚を持っておく
実際のところ、
『カメムシは昆虫、パクチーは植物』
であることに間違いはありません。
それが、色や臭いが似ているという点だけで、
『カメムシ=パクチー』
の図式が広まってしまったのです。
気にならない人であれば、特に問題はないのですが、
『カメムシの強烈な臭い』
を知っている人は、どうしても連想してしまうことになります。
1度根付いた先入観は、なかなか消えるものではありませんが、
『カメムシはカメムシ、パクチーはパクチー』
と考え続けることが、これらの区別を容易にする近道となります。
実際、パクチーがカメムシと同じ臭いという事実を知って、
『パクチーが苦手になった』
という人もいます。
ですが、これでは、
『カメムシ・パクチー双方にとって良いことはない』
でしょう。
何事もそうですが、ありのままを見定めるには、
『目の前にある事実だけを直視する』
ことが重要です。
カメムシ好きも、パクチー好きも、
『双方が嫌な思いをしないようにする』
ためにも、今回のことを参考に考えてみてください。
まとめ
『カメムシとパクチーの因果関係を探る!【色や臭いが似ているだけ?】』
いかがでしたか。
今回のまとめとしては、
『現時点、カメムシとパクチーに因果関係はない』
ということが言えます。
実際問題、カメムシとパクチーは、
『さらに生態系を遡れば、因果関係があるかもしれない』
のですが、現在では関係はないと言えるでしょう。
もし、
『カメムシ=パクチー』
と思っている人は、この認識を改めることをおすすめします。
カメムシとパクチーを、
『それぞれ好きな人が納得できるようにする』
ことで、偏見なく接することが出来るでしょう。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。