お盆は、亡くなった方への供養を行う行事です。
迎え火をたいたり、お墓参りをした経験が、皆さんありますよね。
お盆は、亡くなった方があの世から帰ってくると、昔から信じられてきました。
ですから、お盆に行われる行事には、帰ってきた故人の霊をもてなすという意味があります。
そんなお盆の供養ですが、日替わりでお供え物を用意する風習があります。
お供え物にもいろいろな種類があり、地域によっても特徴がありますが、定番のお盆のお供え物の一つに「お団子」があります。
お盆の「お団子」は、お供えする日にちによって、いろいろな種類があるというのを知っていましたか?
今回は、お盆のお供え物である「お団子」について、種類や意味、作り方などをまとめてみました。
目次
お盆に団子を供える意味や日にち・種類は?
お盆のお供え物として有名な「お団子」。
なぜ、数ある食べ物の中でも「お団子」が選ばれたのか、調べてみたところ、
お団子を供えること自体は、お釈迦様が亡くなりそうになったときに、何も食べれないことを心配した弟子たちが食べ物を磨り潰してお団子にしてなんとか食べてもらおうとした、という故事からきていると言われています。でも、結局は口をつけなかったらしいです。
引用元:Yahoo!知恵袋
という説がありましたが、他明確な根拠は見つかりませんでした。
亡くなった方の枕もとのに供える「枕団子」という文化もありますから、単純に昔から用意しやすく、故人があの世への旅路にも持っていきやすいもの、ということで「お団子」となったのかもしれません。
お盆にお団子が供えられるのも、その延長なのかもしれませんね。
お盆では、日にちにより三つの種類の団子をお供えし、それぞれで意味や味付けが変わってきます。
そういったアレンジや盛り付けが自由なところ、生ものより日持ちがするところ、殺生を禁じられているお盆でも食べられるところ、なども「お団子」が選ばれ続けてき理由ではないかな、と個人的には思いますね。
それでは、お盆のお団子について、詳しくご紹介していきましょう。
迎え団子の意味・日にち・種類
まずは「迎え団子」です。
これは、お盆の始まりである「8月13日」にお供えするお団子です。
遠いあの世から帰ってきた祖先の霊に食べてもらい、疲れをいやしてもらう、という意味があります。
よって、8月13日より早くお供えを始めて大丈夫ですね。
そうすれば、少し早めについてしまったご先祖様にも食べてもらえる、という訳です。
この世に帰ってきた霊達は、まずはお団子をつまむところから始まるんですね。
団子好きの私としては、このおもてなしは嬉しいですね。
供え団子の意味・日にち・種類
続いてご紹介するのは「供え団子」です。
これは、帰ってきた霊達が家で過ごしている「8月14日から15日」にお供えするお団子の事です。
ご先祖様の霊が生前の家でゆっくり過ごしている時に食べるものだからか、「おちつき団子」という別名もあるとのことですね。
他にも「お供え餅」という事もあるようで、地域によって特色があるようです。
家でのんびりしながら食べるのなら、確かに好きな味付けで食べたい気もします。
地域によって、それぞれ自信のあるもてなしをするから、それぞれの特徴のある供え団子ができていったのかな、なんて思ったりしますね。
送り団子の意味・日にち・種類
最後にご紹介するのが「送り団子」です。
これは盆の明けである「8月16日」にお供えするお団子の事です。
これは、すぐに食べてもらうためのものではなく、ご先祖様があの世に帰っていってから食べてもらうためのもの。
言うなれば、この世のお土産ですね。
帰ってきた霊の方々からすると、お迎えからお土産まで、とにかくお団子尽くしのお盆の期間ですよね。
お盆に供える団子の形・飾り方・数は?
お盆にお供えするお団子の種類がわかったところで、それぞれのお団子の形や飾り方・数を見ていきましょう。
お団子の形や数に明確な決まりがあるわけではありませんが、一般的には丸い団子を6つ以上お供えする事が多いですね。
お団子の飾り方は、串団子にしたり積み上げたりなど、バリエーションがあります。
仏教で信仰される十三の仏様「十三仏」にちなんで「13個」をお供えしたり、積みあげる場合は「10個で3段」や「20個で4段」などがありますね。
「四十九日」に由来して「49個」も作る地域もあります。
こんなにたくさんあれば、お供えが終わったお団子をみんなで食べて盛り上がれますね!
それでは、「送り団子」「お供え団子」「送り団子」それぞれの形を紹介します。
迎え団子の形・飾り方・数
迎え団子は、お盆にあの世から帰ってきたご先祖様に、疲れを癒してもらうためのものです。
甘辛いたれをかけたり、あんこをまぶしたりします。
シンプルに白い団子をそのままお供えする場合もあるようです。
疲れを癒すためのものという事で、軽い味付けをしたりなど、食べやすい形や味付けなってるように思いました。
供え団子の形・飾り方・数
供え団子は、お盆をこの世で過ごしているご先祖様に、おもてなしするためのものです。
代表的なお供え団子としては「おはぎ」があります。
たっぷりあんこで甘いおはぎは、ご馳走ですよね。
はるばる生前の家に帰ってきたご先祖様も、帰ってきてよかった、と思ってくれるのではないでしょうか。
お月見のようにシンプルな白い団子をピラミッド型に積み上げたりすることもあります。
また京都では、「おけそくさん」といって、白いお餅をお供えする風習がありますね。
送り団子形・飾り方・数
送り団子は、あの世に帰って行くご先祖様に、お土産として持って帰ってもらうためのものです。
お土産用ですから、どんな趣向を凝らしたものにするのかな、と思っていたら、なんと「タレなどの味付けをしない白いお団子」が一般的とのことです。
そんな簡単なものでいいのかな、と心配になってしまったのですが、これには「あの世に持って帰ってもらった後、好きな味付けで食べてもらうため」という意味があるようです。
なるほど、それなら何もつけない白い団子というのも納得です。
お盆に供える団子の作り方は?
お盆のお団子は買うこともできますが、自宅で作ることもできます。
ここでは、簡単なお団子の作り方をご紹介します。
まずは材料:「白玉粉」や「上新粉」、「だんご粉」などがあります。
使用する材料によって、食感や調理方法がすこしかわります。
白玉粉を使用した場合、もっちりと柔らかいお団子になります。時間がたっても固くならず、つるっとした食感が楽しめます。
上新粉を使用した場合、コシが強く歯ごたえのあるお団子になります。お餅に近い食感というとイメージがしやすいかもしれません。柔らかくなりすぎないという事で、固めが好きな方にはオススメですが、時間がたつと固くなってしまう点に注意が必要です。
だんご粉は、白玉粉と上新粉をミックスした特徴を持ちます。
こちらを使用した場合、柔らかすぎず、また固すぎないお団子となります。
適度なコシのある団子がいいならだんご粉がオススメですが、こちらも上新粉と同じく、時間がたつと少し固くなりやすいです。
団子の作り方は、まず粉と水を混ぜてこねるところからです。
粉に少しずつ水を加えて、まとめていきます。
一気に水を入れないように注意してください。
よくこねて行くと、水が馴染んで粉っぽさがなくなっていきますので。
水を入れすぎてベチャッとすると戻せませんので、慎重に水は足してくださいね。
耳たぶくらいの固さとなったら、お団子の形にまとめます。
ここからは、材料によって調理方法が変わります。
上新粉の場合、お団子を蒸して完成となります。
積み上げて飾りたい場合は、その形に積み上げた状態で蒸し器に入れ、強火で10分ほど蒸しましょう。
白玉粉、団子粉の場合は、茹でて完成となります。
沸騰した湯に団子を入れて湯がきましょう。浮いてきた団子からすくい取りましょう。
これで、基本となるお団子の完成です。
簡単なので、子どもと一緒に作っても楽しそうですね。
迎え団子、供え団子、送り団子のレシピ
迎え団子や供え団子の場合、たれをかけたり、あんこをまぶしたりします。
アレンジは自由なので、せっかくなら色々な味付けの団子を作っても楽しそうですね。
団子のタレは、砂糖、みりん、醤油を、大さじ3:2:2の割合で混ぜます。
とろみが欲しければ片栗粉を大さじ1加えましょう。
しっかりかき混ぜながら中火で沸騰するまで加熱すれば完成です。
タレの他には、きな粉をまぶしたり、チョコやココアをまぶすのも美味しくてオススメですよ。
最近では、3種のお団子を作り分けるのではなく、一種類で他を兼ねる場合もあるようですので、こだわりすぎずに自由に作ってみるのもいいかもしれませんね。
お盆に供える団子の商品紹介
上記でレシピをご紹介しましたが、実際作るのは大変ですよね。
そこで今回は楽天で紹介されているお盆のお供えに使えるお団子を紹介したいと思います。
迎え団子の商品
しょうゆだれのだんご、5本セット
こちらは1本1本手作りのしょうゆ団子。
迎え団子では先祖を癒やすという意味で甘い団子が好まれます。
こちらのしょうゆだれの団子はぴったりですね。
供え団子の商品
おはぎ あんこ2個、きなこ2個セット
こちらは京都で作られた国産のもち米と北海道さんの小豆、国産のきな粉を使用している4個セットのおはぎです。
供え団子にはこういったおはぎがおすすめですね。
積み団子1個
また供え団子として、こうした積み団子も一般的ですね。
送り団子の商品
白団子 5本セット
こちらはシンプルな白団子。
送り団子としてはこうしたシンプルな白団子がおすすめですね。
まとめ
今回は、お盆にお供えするお団子の種類をご紹介しました。
三種類のお団子に込められた意味は、お盆に帰ってきたご先祖様の霊を、しっかりおもてなししたい、という気持ちのように思えました。
私も今年のお盆は、ご先祖様の霊に喜んでもらえるよう、美味しいお団子を用意してあげようと思います。
そもそものお供えの意味を知りたい方はこちら
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それでは最後まで読んでいただきありがとうございました!