秋の味覚と言えば、秋刀魚や梨、そして栗!
栗拾いやご近所さんからの頂き物、またスーパーで買う等入手方法は様々です。
栗は一粒一粒が小さいので、ついついたくさん食べたくなっちゃいますよね。
でも、何事も食べすぎると体によくありません。
じゃあ、栗は食べすぎるとどうなるの?
ここでは、栗の栄養価や栗の食べすぎによる体の不調、
栗を使ったおすすめレシピをご紹介します♪
目次
栗は栄養価も多いが糖質も多い?
では、気になる栗の栄養価と糖質を見ていきましょう。
栗の栄養価
栗は、主に可食部100g中(約5個分)に
- カリウム 420mg
- 葉酸 74mg
- 食物繊維総量 4.2g
- ビタミンC 33mg
- ビタミンB1 0.21mg
- ビタミンB2 0.07mg
- ビタミンB6 0.27mg
が含まれています。
また、カリウムが豊富なので高血圧や動脈硬化の予防にもなります。
ビタミンCも多く含まれており、風邪予防、美容効果も期待されます。
普通ビタミンCは熱で失われますが、栗の場合はでんぷん質に包まれているので、
熱しても大丈夫です。
また、疲労回復に役立つビタミンB1、老化予防にいいビタミンB2、
アミノ酸の合成や代謝に必要なビタミンB6なども豊富に含まれています。
また、渋皮にはポリフェノールのが多く、抗酸化作用が期待できます。
なので食べるなら渋皮ごと食べるのがオススメです♪
ただ、栗は栄養価の高い食べ物ですが、カロリーや糖質も高いので、
健康によいからと言って食べすぎは禁物です。
栗の糖質
栗は、1個を20gとすると、糖質量は6.5g、カロリーは33kcalです。
これだけではいまいちわかりにくいので、他の食材と比べて見てみましょう。
可食部100g当たりの糖質をまとめてみました。
- 栗 32.7g
- 精白米ごはん 36.8g
- 餅 49.5g
- 食パン 44.4g
- サツマイモ 29.2g
- ジャガイモ 16.3g
- フライドポテト 29.3g
こうして比べて見ると、栗の糖質量はごはんと大差がないことが分かります。
また、ジャガイモやサツマイモよりも、栗の方が糖質量が多いんですね。
栗は1個が小さいので何個でも食べられそうですが、たくさん食べるのはおススメしません。
栗を食べ過ぎると太る?
栗はナッツや銀杏などと同じ種実類(しゅじつるい)に分類されており、
主成分はでんぷん質で炭水化物です。
先ほどご紹介したように、栄養価をたくさん含んでおり、とても良い食品に見えますが、
糖質や脂質も多く含まれているんですね。
栗は、茹でた栗で糖質36.7g、脂質が0.6gあります(可食部100g・約5個分あたり)。
一日30個~50個ほど食べると、一日のカロリーに相当する量になります。
普段の生活で、朝・昼・夕と食事をとるのに加えて、栗を食べすぎてしまうと、
太る原因になるのは間違いありません。
なので、一日に栗を食べる数は10個以下に抑えた方がよいでしょう。
これは、栗から摂取する糖質の量は一日に必要なカロリーの20%以下に抑えた方がいいからです。
栗10個~12.3個は茶碗の白米1杯~1.5杯分に相当します。
これを覚えておくと、10個以上食べようという気にならないかもしれませんね。
狩猟時代は、栗で糖質を摂取していた?
先ほどご紹介したように栄養価が高く糖質が多い栗は、
遠い昔、狩りをしていた時代に、大きな役割を持っていました。
栗は糖質が多いため、インスリンが多く分泌されるようになります。
すると、エネルギーとして使われずに余った糖分が脂肪として蓄えられることになります。
現代人にとってはかなり困った事態になりますが、狩りをしていた時代には嬉しいこと。
食料が得られにくくなる厳しい冬を越すための備えにしていたと言われています。
このように、栗は貴重な糖質を摂取できる大切な食糧だったのです。
栗を食べすぎるとニキビができる?
ニキビは、毛穴の中に皮脂がたまることが原因で発生します。
ということは、皮脂の発生を減らせばニキビができにくくなるということ。
栗には、タンパク質、食物繊維、ビタミン類がバランスよく含まれているので、
普通に食べるとニキビの改善に良い効果があります。
ただし、食べすぎると糖質や脂質を大量に摂取してしまうことになり、
多量の皮脂が分泌されてしまい、毛穴に皮脂が詰まっていきます。
そしてニキビができてしまうのです。
くれぐれも食べすぎには気を付けてくださいね。
栗を食べ過ぎると胃痛になる?
栗には、たくさんの食物繊維が含まれています。
食物繊維というと、良い印象が多いですよね。
ですが、栗の中に含まれる食物繊維は不溶性食物繊維なので、
たくさん食べてしまうと腹痛を招き、最後には下痢となってしまいます。
一般的によく聞く食物繊維は水溶性なので水分に溶けるのですが、
この不溶性食物繊維は水分に溶けにくく、消化せずに胃を通過するので、
便秘には良いのですが、胃には負担になってしまいます。
ですので、やっぱり食べすぎには注意です。
栗を食べ過ぎると下痢になる?
栗には先ほどもご紹介したように、水に溶けにくい不溶性食物繊維が多く含まれています。
不溶性食物繊維は便の量を増やし、胃の蠕動運動を活発にして排便を促すので、
便秘の改善にはとても効果があります。
ですが、不溶性食物繊維は取りすぎると、便を作るための水分をうまく吸収できなくなり、
水分を多く含んだ便が排出されるので、下痢になってしまいます。
1個2個だと無害な栗ですが、誘惑まけて大量に食べないようにどうか注意してくださいね。
栗を食べ過ぎると便秘になる?
普通、栗は外側の固い鬼皮と、栗を包んでいる渋皮を剥いて食べることが多いです。
ですが、渋皮を残したまま「栗の渋皮煮」として食べることもありますよね。
先ほどご紹介したように、栗の渋皮煮は「タンニン」という、
ポリフェノールの一種が豊富に含まれています。
これは抗酸化作用があり、老化を防ぐ働きをしてくれる良いものなのですが、
多く摂取してしまうと、腸粘膜に特殊な膜を作ってしまい、
腸の蠕動運動を抑制してしまい、便秘を引き起こしやすくなってしまいます。
渋皮もステキな効果がありますが、食べすぎには注意してくださいね。
栗を食べ過ぎると貧血になる?
鼻血が出るということは、鼻の中にある小さな血管が何らかの原因で破れて出血することです。
栗の食べすぎと鼻血に直接的な医学的根拠はありませんが、
栗の食べすぎによって高カロリーになることで血糖値が上がり、
鼻の粘膜の血管が拡張されるため、血管が切れて、
鼻血が出てしまうということも考えられなくはないでしょう。
妊婦や赤ちゃんは栗を食べてもいい?
たくさんの栄養がある栗ですが、妊婦さんや子供・赤ちゃんは食べても大丈夫なのでしょうか?
妊婦
栗には、葉酸が多く含まれています。
葉酸は水溶性のビタミンB群の一種で、血液を作る作用があります。
最近はよくCMで目にすると思いますが、
妊婦さんはこの葉酸をたくさん摂った方がいいとされています。
また、葉酸は胎児の「神経管閉鎖障害」になるリスクを軽減してくれる大切な栄養分です。
通常の食べ物からの摂取であれば、過剰摂取することはほとんどないですが、サプリメントからの過剰摂取は神経症状が現れたり、悪化することもあるそうです。
栗の食べ過ぎも、注意が必要ですね。
赤ちゃん
赤ちゃんに栗を与える場合には、加熱して与えることをオススメします。
一度に食べる量も、子供が食べる量のさらに半分か1/3にしましょう。
(ちなみにこどもは、大人が食べる量の半分がいいとされています。)
栗を茹でたものをすりつぶして、おかゆやヨーグルトに混ぜると食べやすくなりますよ。
初めて食べさせる際は、まずはスプーン1杯くらいの量からスタートしましょう。
食べ過ぎると、大人と同じように、消化不良で下痢になったり、
逆に便秘になったりしますので注意してください。
栗を使ったおすすめレシピを紹介
では栗は、どうすればおいしく食べられるのでしょうか。
おいしく食べることが出来るレシピをご紹介します!
これを参考に、たくさんおいしい栗を食べてくださいね。
茹で栗
まずは定番の茹で栗のレシピをご紹介します♪
下処理として、栗を半日干して、水に半日ほど浸しておきましょう。
その方が甘さが増しますよ。
材料
- 栗 300g
- 塩 大さじ1
作り方
- 鍋にたっぷりのお湯を沸かして塩を入れる
- 沸騰したお湯に栗を入れ、弱火にして30分ほど茹でる
- 栗の底(座)を切り落とし、皮をむく
ここでポイントなのが、②で熱した栗は30分経ったらすぐに出すのではなく、
お湯が冷めるまでそのままにしておきましょう。
灰汁が抜けて、おいしく仕上がります。
また、ぱさぱさになるのを防ぎ、皮が剥きやすくなりますよ。
茹で栗はシンプルですが、一番栗の味を楽しめるのではないでしょうか。
栗の甘露煮
下処理として、栗の外側の固い殻と、内側の渋皮を剥いておきましょう。
材料
- 栗 約200g
- 水 200㏄
- 砂糖 100g
- みりん 30cc
作り方
- 鍋に栗と多めの水(分量外)を入れて、弱火で色が変わるまで茹でる
- 茹で上がったらざるに挙げて水気をきる
- 鍋に水、みりん、砂糖を入れて火にかけ、砂糖が解けたら栗を加える
- 弱火にして落し蓋をして、煮汁が減るまで煮詰める
- 火からおろして、一晩おいて完成!
ここでのポイントは二つ。
一つ目は、①の段階で茹ですぎないように注意することです。
色が変わったらすぐに火を止めてくださいね。
二つ目は、④の段階です。
煮ている間に菜箸などで触ると煮崩れの原因になってしまいます。
少し時間と手間がかかりますが、デザートにもなります!
甘いものが欲しい時にも、満足の一品となりますよ♪
おすすめの栗の商品を紹介
では、おススメの栗をご紹介します!
ここでご紹介する栗は、モンブランや栗きんとんなどに使用しても十分なほど、
旨味がある栗たちです。
利平栗
利平栗は日本を代表する栗の品種です。
群馬県で生み出された品種ですが、今は埼玉や熊本で多く生産されているようです。
果肉は食感が良く、甘味が強くてとてもおいしい栗です。
「栗の王様」とも呼ばれています。
香りもしっかりしていて、茹でるだけでもおいしいですよ!
他にも、渋皮煮も絶品です。
出回るのは9月中旬から10月いっぱいまでです。
ふるさと納税にも指定されているので、おいしく納税しちゃいましょう♪
レギュラーメニューの他に期間限定で販売している「利平栗のモンブラン」は大人気。甘さ控えめの生クリームとサクサクのメレンゲが、利平栗の甘いクリームを引き立てています。#自由が丘駅 #東横線 #大井町線 #東横線グルメ旅 #モンサンクレール pic.twitter.com/q5xoQcwicl
— 東急電鉄公式@のるるんと一緒 (@Tokyu_lines) 2018年10月18日
ぽろたん
名前が可愛らしいぽろたん。
出回っている数が少ないので、とても貴重ですよ♪
元々は茨木で品種改良されたものです。
果実は和栗の中でも大きめなこと、渋皮がつるっと剥けることが特徴です。
特に渋皮が剥きやすいのは中国栗の特徴ですが、中国栗がかけ合わせれているため、
加熱するとつるっと皮が剥けます。
なので食べやすいですね。
果肉は黄色く、甘味がありますが、粉質が強いため煮崩れしやすいという特徴もあります。
また、収穫してすぐは糖度が3~4度ほどしかなくほぼ甘味はありませんが、
氷温で1~2ヶ月貯蔵することで糖度が2倍以上になり、とても甘くなります。
収穫の時期は9月頃ですが、おいしく食べられる時期は10月下旬頃です。
『ぽろたん』と言う栗を買いました
渋皮がつるっと綺麗に剥けるという画期的な特徴を持った品種です
焼栗にしてみました pic.twitter.com/4I6iHwFuYm
— 大福甘太郎★♀ (@bHI1ijjIsFdWKSl) 2018年9月10日
まとめ
いかがだったでしょうか?
何事も食べすぎには注意して、体の不調になることなくおいしく食べましょう♪