学生生活の一大イベントである合唱コンクール。
楽しい思い出となる人も、面倒なイメージしか残らない人も様々ですが、こういった学校行事の後に書かされるのが「感想文」です。
「合唱コンクールは楽しかったけど、感想文はどう書けばいいか分からない」という人もいるでしょう。
学校によっては、合唱コンクールを参観した保護者にも感想文を書いてもらうケースもあります。
そこで、今回は「合唱コンクールの作文・感想文」の書き方を、徹底解説します。
感想文を書くコツから、実際に使える例文までご紹介。
学生向けの内容に加えて、保護者向けの内容もまとめています。
これを読めば、なかなか進まない感想文も書きやすくなりますよ。
目次
【中学生・高校生編】合唱コンクールの感想文・作文の書き方は?
感想文を書くコツは、「全体の流れを先に決める!」ことです。
一文ずつ考えて積み上げていくよりも、「最初にこれ、次にこれ、その次はこれ!」と先に決めてしまうのです。
これは、書く前にアイデアを出して、設計図を作っておくようなものですね。
これをやるだけで、感想文はすごく書きやすくなります。
でも、「全体の流れって言われても…、結局何を書けばいいの?」と悩むことでしょう。
そこで、私がおススメする作文タイプを二つご紹介します。
作文が苦手ならコレ!思ったことドンドン書き出しタイプ!
とにかく感想文なんて苦手なんだ!というなら、このタイプで書きましょう。
やり方はとても簡単です。
まずは、合唱コンクールを通じて、印象に残った事を紙に書き出してください。
この時、「~こと。」と書くようにしましょう。
例えば、「クラスが優勝したこと。」とか、「朝早くから練習したこと。」という風です。
思いつく限り、どんどん書きましょう。
もしも、「えー、もう何も無いよ」と思いつかなくなったら、下の質問に答えを出してみましょう。
「~こと。」で答えるのを忘れずに!
あなたのクラスは何位になりましたか?
(例:自分のクラスが全体で3位になったこと。)
(例:自分のクラスが、最下位から2番目だったこと。)
自分のクラスの自由曲(クラスで選んだ曲)はどうでしたか?
(例:自由曲が大好きな歌だったこと。)
(例:自由曲が知らない曲だったけど、最後には好きになったこと。)
合唱の練習はどうでしたか?
(例:みんなで練習するのが楽しかったこと。)
(例:朝早く練習するのが大変だったこと。)
合唱の練習中に、ハプニングはありませんでしたか?
(例:クラスの練習中に、蜂が教室に入ってきたこと。)
(例:ピアノの演奏者が怪我をしたこと。)
本番の時、他のクラスの事でよく覚えていることはなんですか?
(例:4組の歌がすごく上手だったのに、2位だったこと。)
(例:一年のどこかの組の指揮者が、すごい動きで指揮していたこと。)
本番で歌ったとき、うまくいった部分は?
(例:本番は、緊張しなかったこと。)
(例:本番は、大きな声で歌えたこと。)
本番で歌ったとき、うまくいかなかった部分は?
(例:本番で、歌詞をまちがえたこと。)
(例:ステージに並ぶとき、転びそうになったこと。)
一つの質問に、複数の答えを書いてもOKです。
書き出した文の一つ一つが、感想文の材料となります。
実際の本文の書き方は、下の「合唱コンクールの感想文・作文の例?」で、具体例を入れながら説明します!
上級者の感想文を書きたいならコレ! クールに双括(ソウカツ)タイプ!
もう一つの作文タイプも、ご紹介しておきましょう。
これは上級編の書き方で、「たくさんの内容を書きたい」とか、「上手な感想文を書きたい」という場合におススメの方法です。
それはずばり、「双括式(ソウカツシキ)」という形を使う方法です!
この形を使うと、感想文が説得力を持ち、とてもまとまった印象を与えることができるんです。
双括式にするには、どうするのかを説明しますね。
まず感想文の最初に、いきなり「感想文のまとめ」を書いてしまいます。
あまり長くする必要はなく、「最終的に自分はこう思った」とか「こんなことが勉強になった」という内容を、簡潔にまとめます。
続いて、段落を変えて「なぜ、そのまとめになったのか」を書いていきます。
ここが、感想文のメインパートにあたりますので、いろいろな材料をあわせて、たくさん書きましょう。
「練習中にあったエピソード」や「他のクラスの印象」「うまくいかなかったこと」「がんばったこと」などなど。
作文のネタが足りなければ、上の『思ったこと、どんどん書き出しタイプ!』の質問を参考に、感想文の材料を集めてください。
メインパートが終わったら、最後の仕上げです。
段落を変え、再び「感想文のまとめ」を書きましょう。
この時、最初に書いた部分と内容は同じですが、必ず文を少し変えてください。
また、2文や3文にわけて、内容はより詳しく強く書けると、さらに良いです。
このように、「感想のまとめ」「そうなった理由」「もう一度まとめ」という流れで書くと、双括式の感想文の完成です。
こちらのタイプでもいきなり書き出すのではなく、「まとめの感想は何にするか」「どんな順序でメインパートを書くか」を考えて、感想文の設計図を作ってから、書き始めるとやりやすいですよ。
【中学生・高校生編】合唱コンクールの感想文・作文の例
ここからは実際に使える例文を入れながら、感想文の書き方をご紹介します。
「印象に残っていること」をたくさん書き出せたら、その中からいくつかを選び、文を増やしていきましょう。
文を増やす時には、その時の状況や感想、学んだことなどを書きます。
「印象に残っていること」を詳しく説明するイメージですね。
例文と一緒に、文の増やし方をみていきましょう。
その時、どうなったか。どうしてそうなったのか。(状況を説明)
例)「朝早くからみんなで練習したこと」が印象に残った。
自分たちの歌がまだ上手じゃない、という意見が出て、みんなでどうするべきか考えました。
部活のように「朝練」をしようという事になり、7時半から登校して練習しました。
朝早く起きる事は大変だったけど、クラスの団結力が高まったと思います。
その時、どう思ったか。どうしたかったのか。(自分の気持ちを説明)
例)「ピアノの演奏者がケガをしてしまったこと」が印象に残った。
ピアノを演奏する○○さんが、足をくじいてしまった時、「合唱コンクールで弾けないんじゃないか」と心配になりました。
できるなら自分が変わりたかったけど、私はピアノを弾けません。
それなら自分にできる事をするしかない、と思い、精一杯大きな声で歌いました
○○さんも、本番までには足が治って、本当によかったです。
これから、どうしたいか。(次に同じような事があったらどうするか)
例)「クラスの順位が下から3番目になってしまったこと」が印象に残った。
自分たちのクラスの順位は、正直、残念です。
でも、優勝したクラスの歌はとても上手だったので、仕方がないと思います。
自分の歌を思い出すと、もっと大きな声を出せたと思うし、練習ももっとがんばれたかもしれません。
次の学校の行事では、満足のいく結果を出せるように努力したいです。
最後の仕上げ、複数の文のつなぎ方
いくつかの「印象に残ったこと」の文量を増やせたら、それらをつないで感想文は完成です。
それぞれの「印象に残ったこと」のつなぎ方は、下の例文を参考にしてください。
「私が合唱コンクールで一番心に残ったことは、~という事です」
「また、~ということもありました」
「他にも、~ということが印象に残りました」
「そして、~という事も大事な思い出です」
「練習(本番)では、~ということがありました」
「もう一つ忘れられないことは、~ということです」
「~」の部分に「印象に残ったこと」を書き、続けて増やした文を書きましょう。
もしも、たくさんの量に増やせた「印象に残ったこと」があれば、それだけで感想文にしてもいいでしょう。
【保護者編】合唱コンクールの感想文の書き方は?
保護者の感想文の場合、文字数を多く書く必要はないでしょう。
大まかな感想を、2、3文書けばよいケースがほとんどのようです。
内容としては、以下のようなものが考えられます。
自分の子どもについて、普段とは違う姿への感想
自分の子どものクラスの発表についての感想
合唱コンクール全体の雰囲気についての感想
過去に兄姉のコンクールを見ていた場合、それとの比較
気になった改善点(ネガティブな嫌味にならないように)
学校や担任に対するお礼
【保護者編】合唱コンクールの感想文の例
具体的な書き出しや、文の雰囲気の例をご紹介します。
・普段家にいるときとは違う我が子の真剣な表情が見られて、感謝しています。
・子どものクラスの結果は○位でしたが、歌声はとてもきれいでクラスメートの団結力に感動しました。
・どの子ども達も一生懸命に練習したことが伝わってくる、とてもよい発表でした。
・姉の時にも参観しましたが、今回もとてもよいコンクールで、本当に来てよかったです。
・会場入り口の段差をスロープなどで覆っていただけると、足の悪い方も楽に出入りできて助かるかな、と思いました。
・こんなに素晴らしい会を行ってくれた学校の先生方、子どもたちをまとめてくださった担任の先生に感謝します。
まとめ
今回は、合唱コンクールの作文の書き方や具体例を、ご紹介しました。
作文は最初は書きにくいですが、慣れてくるとスラスラ書けるようになったりもしますよ。
皆さんの感想文作成の助けになれたら、とてもうれしいです。
【合唱コンクールに関する他の記事はこちら】
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。