寒い冬に活躍する「コート」ですが、皆さんはシワに悩んだことはありませんか?
収納からコートを取り出してみるとシワがついてしまっていたり、使っていく中で部分的にシワがついてしまったり…。
このシワを取るためだけにクリーニングに出すのも、もったいないと感じてしまいますよね。
コートのシワは、アイロンなどの方法で、家で取る事ができる場合があります。
本記事では、コートのシワを家で取る方法をご紹介します。
また、シワ以外にも、「アタリ」や「テカリ」についても防止方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
コートのアイロンはOK?
衣類のシワ取りとして、まず思いつく方法が「アイロン」ですよね。
でも、分厚くて素材が様々なコートに、アイロンをかけてもよいのでしょうか。
その答えは、コートにより変わってきます。
つまり、アイロンをかけてよいコートと、かけてはいけないコートがあるんですね。
それぞれの見分け方は、「洗濯表示(洗濯マーク)」を見ることで分かります。
アイロンOKのコート
アイロンをかけてもよいコートには、以下の洗濯表示があります。
(意味:アイロン底面温度110℃まで可能)
(意味:アイロン底面温度150℃まで可能)
(意味:アイロン底面温度200℃まで可能)
引用元:http://www.d-materials.net
上記のマークがあるコートは、アイロンをかけてOKです!
アイロンNGのコート
アイロンをかけてはいけないコートの場合、以下のマークが表示されています。
この表示のあるコートにアイロンをかけてしまうと、生地の縮みやアタリの発生など、生地を傷めまてしまいます。
ウール製のコートには、このマークがついていてアイロン不可の場合が多いですね。
では、アイロン不可のコートの場合、シワを家で取る事はできないのか! というと、そんなことはありません。
アイロンが使えないコートのシワ取り方法は、下で詳しく解説いたします。
コートのアイロンのかけ方
アイロンOKのマークがあれば、コートにアイロンをかけてOKです。
通常の衣類にかけるのと同じようにすればよいですが、注意点が二つあります。
一つは、アイロンの温度です。
上の「アイロンOK」のマークには3種類あり、「・」の数が違いますよね。
この「・」の数は、アイロンの温度を表しています。
表示よりも熱すぎるアイロンをかけてしまうと、生地を傷めてしまうので注意してください。
二つ目の注意点は、「あて布使用」などの注意書きです。
あて布使用の注意書きがある場合、薄手のタオルなどを使用し、アイロンを直接コートにあてないようにしてください。
平成28年に洗濯表示が変わり、「あて布使用」などの注意はマークではなく、文章で書かれるようになっていますので、マーク以外の文もしっかり読みましょう。
アイロン以外のコートのシワ取りの方法
ここからは、アイロン不可マークのついているコートのシワ取り方法をご紹介します。
アイロンを使わずにシワを取るポイントは、「蒸気」です。
蒸気を含ませることで、コートのシワを元に戻す事ができるのです。
では、その「蒸気」を用意する方法を二つご紹介します。
アイロンの蒸気を使う方法
一つは、アイロンを使う方法です。
「え?アイロンは不可なんじゃないの?」
と思うかもしれませんが、「アイロンをかける」訳ではありません。
「アイロンから出る蒸気」を使うのです。
最近はアイロンがけではなく、蒸気を当てることをメインとした「ハンディスチーマー」機能を持つアイロンも、多く発売されていますよ。
では、アイロンを使った蒸気の当て方を紹介します。
1. コートをハンガーにかける。
2. シワに気になる部分を伸ばし、アイロンの蒸気を当ててシワを取る。
3. 陰干しして水分を飛ばし、しっかり乾かす。
実際に、アイロンの蒸気を使ってシワ取りをしている動画をご紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
・ウールコートのアイロンのかけ方
・トレンチコートのアイロンのかけ方
この方法の注意点は、熱に弱い素材だと生地を痛める可能性がある点です。
熱に弱いものについては、次で紹介する方法が使えますよ。
お風呂場を蒸気で満たす方法
お風呂場を蒸気で満たし、その中にコートを吊るすことで、自然とシワを取る方法です。
熱に弱い素材にも使えるし、蒸気で満たした後は吊るしておくだけなので、楽な方法です。
蒸気の満たし方は以下の方法があります。
●浴槽にお湯を張る
●熱いシャワーを出しっぱなしにする
早く蒸気で満たしたいならシャワーが良いですが、長時間吊るすなら浴槽にお湯を張った方が蒸気が持続するのでオススメです。
浴槽にお湯を張り、お風呂に入った後の風呂場を使って、そのままコートを吊るしておいてもいいですよ。
素材にもよりますが、軽度のシワなら2〜3時間ほどで取れる場合もあります。
特に朝まで吊るしておくなら、浴槽のお湯を張った状態の方が良いでしょう。
この方法を使う時は、風呂場の換気扇を回さないようにしてくださいね。
アタリ・テカリ対策
ここからは、コートを使用していく上で悩みとなる「テカリ・アタリ」について、ご紹介して行きます。
これらは、誤ったアイロンのかけ方などでも発生することがあるので、注意が必要です。
まずは、「アタリ・テカリとは何なのか」、からまとめてみます。
アタリ・テカリとは
「アタリ・テカリ」とは、どちらも「衣服の表面がテカテカになってしまう現象」です。
学生服の肘や袖裏、ズボンの膝やスカートの後ろなどをイメージすると、皆さん「あー、あれね」と思い当たるのではないでしょうか。
服の表面がツルツルのテカテカになってしまい、いかにも「着古した服」という感じになってしまう厄介なヤツ。
あれが、「アタリ・テカリ」です。
なぜ名前が二つあるかというと、発生理由によって「アタリ」と「テカリ」の名前を使い分けるからです。
アタリ
→アイロンなどにより、生地の繊維の表面が潰れたり削れて発生した場合
テカリ
→日常の着用により、生地の繊維の表面が潰れたり削れて発生した場合
同じ現象ですので、起きてしまえば結果は同じなのですが、発生理由で名前を使い分けるのですね。
「アタリ・テカリ」はコートにも起きますので、アイロンなどの掛け方を誤ると、アタリが発生してしまいます。
アタリ・テカリを防止する方法
厄介な「アタリ・テカリ」を防止する方法はあるのでしょうか。
「アタリ」を防止する方法は、正しいアイロンのかけ方を行うことです。
アイロンOKのコートでも、温度表示をしっかりと守りましょう。
あて布が推奨されている場合、しっかりと当て布を使います。
そして、どうしてもアタリを作りたくないコートの場合、アイロンかけは止めておきましょう。
一方、日常の着用が原因の「テカリ」の防止方法ですが、基本的にはありません。
なぜなら「テカリ」は、歩いたり座ったり腕を動かしたりといった普段の行動が、原因だからです。
コートを着て生活している以上、これらを行わない訳にはいかないので、「テカリ」を防止することはできないのです。
しかし、「テカリ」をできるだけ遅らせるという考え方であれば、いくつか方法が考えられます。
●コートを数着用意し、一枚を連続着用しない。
●着用後は、しっかりと伸ばして丁寧にハンガーにかけること。
●洗濯ができる場合は、定期的に洗濯をすること。
●黒・紺はテカリが目立ちやすく、早い段階でテカリ出すので、白系統の色を選ぶこと。
お気に入りの一着を長く使うためにも、できることがあればやっておきたいですね。
コートの洗濯の仕方はこちら
コートはクリーニングに出さないと痛む?出す頻度や自宅での洗い方は?
アタリ・テカリ予防もそうですが、洗濯をしてからシワを伸ばした方がより効果的ですよ。
アタリ・テカリがすでにある場合の取り方
アタリ・テカリが出てしまった場合、それらを取って軽減する方法があります。
まずは、蒸気を当てて水分を含ませること。
ここでも、アイロンのスチームが活躍します。
例えば羊毛などは、湿気を含むとキューティクルが開き、潰れていた繊維が立ち上がって復活します。
他にも天然素材のものは、スチームでテカリが軽減されるケースが多いです。
他には、メラミンスポンジで軽くこする、という方法もあります。
アタリ・テカリは、繊維の表面が潰れたり削れて平らになっている状態ですので、それをあえて毛羽立たせるイメージですね。
メラミンスポンジは激落ち君が一番有名ですね。
これらは下記商品のような洋服用のブラシを使ったブラッシングと組み合わせるとより効果的です。
洋服用ブラシが無い場合、歯ブラシなどで代用することもできますよ。
おすすめのアイロンを紹介
コートのアイロンがけ、アイロンが使えないコートのシワ取り、アタリ・テカリの軽減と、大活躍するアイロンですが、持っていないという人も多いと思います。
この機会に一つ買っておこうかな、という方に向けて、オススメのアイロンをご紹介します。
T-fal 2in1 スチームアンドプレス
こちらは、アイロンとしてもハンディスチーマーとしても使える、1台で2つの機能を持った万能アイロンです。
本記事でも紹介している通り、アイロンは「蒸気だけを使う」機会も多いもの。
そんな時、スチーマーとしての機能も備えたコチラは、とても便利ですよ。
ツインバード ハンディーアイロン&スチーマー
こちらもアイロン、ハンディスチーマーどちらでも使える2WAYアイロンです。
軽量なので、女性にもオススメですよ。
軽量で使いやすければ、お出かけ前に気がついた時でも、気軽に洋服のお手入れできますよね。
まとめ+関連記事
今回は、コートのアイロンがけ、シワの直し方やテカリ・アタリについてご紹介しました。
コートのシワは、見た目の印象にも影響を与えますから、できるだけパリッとした状態で着たいものですね。
「大事なコートなのでクリーニングに出してもいいから、シワをきれい取りたい!」
という方は下記記事で宅配クリーニングのおすすめを紹介していますので、ご参照下さい。
その他コートに関する記事はこちら
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。