もみじという言葉で思い浮かぶイメージは、
「秋」の季節や、「赤色の葉」ですよね。
赤色の葉でおなじみのもみじですが、実は一年中葉の色が赤いわけではありません。
赤色とは全然違う色の葉を持つ時期があるんです。
秋の季節しかもみじには注目しないので、もみじが秋以外の季節にどのような姿をしているのかしらない方は多いと思います。
そこで今回は、
- 秋の季節以外のもみじの色
- 紅葉の仕組み
- もみじの種類
を詳しくご紹介していきます。
目次
モミジの葉は緑の時もあるって本当?
実は、もみじの葉が緑色の時があるんです。
もみじ=赤色の葉というイメージを持っている方は驚かれると思います。
では、もみじの葉はいつ緑色になるのかと言うと、
春の四月頃から夏までの間です。
この時期にもみじの葉を見ると、緑色になっています。
色が変わる仕組みって?紅葉っていったい何?
もみじの葉が緑色をしている時期があると言うことはわかっていただけたと思います。
では、もみじの葉はどのように緑色から赤色に変わるのかを説明していきます。
まず、もみじの葉が緑色から赤色に変わることを、紅葉と言います。
もみじの紅葉は秋のちょっと前くらいから始まるので、秋のもみじは赤色の葉をしているわけです。
もみじの葉の色が変わる仕組みは、少し難しいですが、葉に含まれる色素が関係しています。
春や夏の日差しが強い時期の葉には、葉緑素(クロロフィル)と言う色素がたくさん含まれています。
この葉緑素と言う色素が緑色をしているから、緑色の葉になるわけです。
この緑色の色素が太陽の光を吸収しているのですが、秋になって太陽の光が少なくなると葉緑素は分解されてしまいます。
ここで、葉緑素が減った葉を守るために出てくるのが、アントシアンという赤色の色素です。
この赤色のアントシアンが増えることで、もみじの葉はどんどん赤色になっていきます。
これが紅葉の仕組みになります。
モミジは緑・赤以外も色はある?
もみじの葉は紅葉すると赤色になるという話をしてきましたが、
実は紅葉は赤色だけではありません。
もみじの葉は黄色に紅葉することもあります。
なぜ黄色に紅葉することが起きるのかというと、これにも色素が関係しています。
先ほどの説明では、アントシアンという赤色の色素が増えることで赤色の葉になるという話をしました。
しかし、葉緑素(クロロフィル)が減って、カロテノイドという黄色の色素が葉に増えると、もみじの葉は黄色になるのです。
モミジの種類によって色が違う?
もみじの葉は、紅葉した時の葉の色が種類によって若干違ってきます。
紅葉するときに、アントシアンが多く生成される種類は赤い葉になりますし、
反対にカロテノイドが多く生成される種類は黄色い葉になります。
次は、もみじの代表的な3種類の特徴や葉の色の変化をそれぞれ紹介していきます。
イロハモミジ
イロハモミジは、日本で最もよく見られるもみじです。
このもみじの葉は比較的小さめで、ギザギザになっているのが特徴です。
昔の人が、このもみじの葉のギザギザの数を「いろはにほへと、、」と数えたことからイロハモミジという名前がつけられたみたいです。
イロハモミジの紅葉は、全体的に赤く染まるのが特徴です。この写真のイロハモミジも綺麗に真っ赤に染まっていますね。
オオモミジ
オオモミジは、その名の通り他の種類よりも葉の大きさが比較的大きいことが特徴です。
植物分類上は、イロハモミジの亜種とされています。
葉のギザギザの数は、他の3種類と比べて細かく、すらっとした印象です。
オオモミジの紅葉は、イロハモミジと違って、黄色や紫色に変化することがあります。
ヤマモミジ
ヤマモミジは、日本海側によく見られるモミジです。
葉のギザギザが大きく、その数もイロハモミジよりも多くなっているのが特徴です。
このヤマモミジも、植物分類上はイロハモミジの亜種となっています。
緑の葉を持つ時期はイロハモミジと見た目が似ていますが、
ヤマモミジの紅葉は、イロハモミジと違って黄色や赤色に変化するのが特徴です。
青楓っていったい何?
青楓とは、この写真の通りで、緑の葉を持つもみじのことです。
青楓という言葉自体は造語で、俳句や短歌に使われる季語だそうです。
もみじの葉が、若葉から青葉に移る頃、すなわち6月頃の季語になります。
緑のモミジで有名な青モミジの東福寺
京都にある東福寺は、紅葉スポットとしてとても有名です。
紅葉の東福寺は、ポスターなどにもなるくらいとても美しいですが、
初夏の青もみじに包まれた東福寺も、紅葉に負けないくらい美しいのです!
約2000本の青もみじに包まれた東福寺の渓谷は、とても幻想的な光景です。
青もみじの時期の東福寺をオススメする理由は、紅葉の時期と比べて人が少ないからです。
もみじといえば紅葉なので、もちろん秋の東福寺はとても混んでいます。
でも、初夏の東福寺は、一面の青もみじの渓谷をゆっくりと堪能できるのでとてもオススメです。
モミジとカエデはどう違うの?
最後に、モミジとカエデの違いについて解説していこうと思います。
話の途中で、モミジやらカエデやらの単語が出てきてややこしくなってしまったかと思います。
でも実は、モミジとカエデは同じです。
モミジは、カエデ科カエデ属です。
要するに、カエデという大枠の中のモミジです。なので、カエデとモミジは同じと考えて大丈夫ということですね。
まとめ
もみじの種類と、もみじの紅葉の仕組みについてご紹介させていただきました。
モミジといえば「紅葉」や「秋」、「赤色の葉」でしたが、
紅葉する前の緑色の葉を持つモミジの美しさを少しでもわかっていただけたかなと思います。
青もみじの美しさを体感するのには、初夏の東福寺がオススメスポットなのでぜひ行ってみてください。
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それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。