セミは卵をどこに産むの?卵に関するあれこれを徹底解説

夏になると、必ず出てくる虫の中に、

『セミ』

がいると思います。

ですが、夏の風物詩の1つになっているセミという虫、実は、

『どうやって生まれているか』

については、あまり知られていないのです。

また、セミは、

『卵を産んで増えている』

のですが、卵を見たという人も、あまりいないのが現状のようです。

そこで、今回は、

『セミが、どこで卵を産んでいるか』

について紹介します。

セミの卵について、もっと知りたい人は、参考にしてみてください。

目次

セミが卵を産む場所や産み方は?

引用元:https://pixabay.com

セミは、成虫になったときから、

『どこに卵を産むか、あらかじめ決めている虫』

です。

その為、自然と、

『セミの卵がある場所は決まっている』

と言って良いでしょう。

場所

セミが、卵を産んでいる場所は、

『枯れ木や樹皮の中』

となっています。

夏場に歩いていると、

『木に止まってじっとしているセミ』

がいると思います。

そのセミが止まっている木を、よく観察して見れば分かりますが、

『必ず、枯れ木や樹皮の上に止まっている』

のです。

セミは、卵から産まれると、

『地面に潜る』

という習性をもっています。

そして、セミが地面へと潜るには、

『卵があった場所から、地面まで移動しなければならない』

のです。

このとき、セミがあけた穴を通っていくのですが、これが元気な木だった場合、

『あけた穴が、木の成長によって埋まってしまう』

という事態がおきます。

こうなった場合、産まれたてのセミは、

『自力で穴から出ることが出来ない』

ため、すぐに力尽きてしまいます。

それが分かっているため、セミは、

『あけた穴が塞がらない枯れ木や樹皮』

に卵を産むというわけなのです。

産み方

セミが卵を産む場所について紹介しました。

次は、実際の産み方ですが、先程、

『穴をあけて卵を産む』

と紹介しました。

ここで、

「どうやって穴をあけているのか」

と疑問に思う人もいるでしょう。

その答えは、

『セミの産卵管』

にあります。

セミには、鋭い産卵管がついており、それを、

『枯れ木や樹皮に差し込む』

ことで、産卵を行っているのです。

産卵時、卵が、

『折り重ならないよう、丁寧に産み付ける』

ため、産まれてくるセミの幼虫は、スムーズに外へ出ることが可能なのです。

この動画では、セミの産卵が分かりやすくなっているので、参考にどうぞ。

セミの卵の形や大きさは?

引用元:https://pixabay.com

セミの卵の産卵場所や産み方について紹介しました。

次に、セミの卵が、

『どんな形をしていて、大きさがどれくらいあるのか』

について紹介していきます。

まずは、次の画像を見てください。

引用元:http://f.hatena.ne.jp

見えにくいかもしれませんが、

『真ん中の半透明になっている物体』

が、セミの卵となります。

大きさは、様々ですが、

『肉眼でなんとか確認できる』

くらいの大きさであることは、間違いないです。

実物を見たい人は、

『木に止まって、じっとしているセミがいなくなった場所』

を調べてみましょう。

よく見ると、穴がたくさんあいており、

『樹皮をめくると、卵が出てくる』

でしょう。

セミが卵を産む数は?

引用元:https://pixabay.com

セミの卵が、どんな形をしているかが分かったと思います。

次に、

『セミが、どれくらいの卵を産んでいるか』

についても紹介しておきます。

名前 卵の数
アブラゼミ 300~500個
ニイニイゼミ 400~800個
ヒグラシ 300~800個
ミンミンゼミ 300~800個
クマゼミ 300~800個

 

これらの数は、おおよそですが、平均的に、

『セミ1匹で、300~800個』

は、卵を産んでいるようです。

また、これらの卵を1度に産むのではなく、

『10日くらいかけて、少しずつ産んでいく』

のです。

1回に産める数は、

『10数個』

とされているため、かなりの回数であることが分かりますね。

セミが成虫になった際の寿命が、

『1週間から1ヶ月』

と、少し期間のバラつきがあるのですが、かなり長い産卵期間があると言えます。

卵はどれくらいの期間で孵化するの?

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セミが、どれくらいの卵を産むかを紹介しました。

次は、

『卵がどれくらいの期間で孵化するのか』

についても、紹介していきます。

卵の期間は、約1年間

セミは、卵から産まれるまでに、

『約1年間』

かかるとされています。

夏に産み付けた卵は、そのまま冬を越していき、

『翌年の梅雨時期に幼虫になって出てくる』

のです。

卵が剥きだしになっていると、冬を越せないこともある

セミの卵は、本来、

『木の内側にある』

ため、外部からは固く守られています。

ですが、何かの拍子で、

『卵が剥きだし状態になる』

と、冬を越せない可能性もあるのです。

その為、もし、セミの卵を見つけた際は、

『外気に触れないようにしておく』

ことが重要になります。

もし、自宅でセミを育てようとしている人は、

『気温には十分注意する』

ようにしましょう。

どうやってセミの幼虫は土の中に行くの?

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セミの卵が、どれくらいで孵化するかを紹介しました。

次は、

『産まれた後、どうやって幼虫が土の中に行くのか』

について紹介します。

土に中には、歩いていく

セミが孵化して、幼虫になった後、

『そこから地面に向けて歩き出す』

ようになります。

そして、自分がいた木の幹に沿って潜り、

『樹脂を吸って、成長していく』

のです。

様々な理由で、土まで行けない幼虫が出てくる

幼虫になって、最初の試練は、

『無事に土の中まで行くこと』

となります。

ですが、幼虫の数に対して、

『土まで辿り着ける数は、かなり少ない』

とも言われています。

セミの幼虫は、産まれたばかりのときは、

『かなり小さく、弱い存在』

となっています。

その為、

『少しの事故でも死んでしまう』

ことが多いのです。

産まれてから、すぐに死んでしまうのは、

「可哀そう」

だと感じるかもしれませんが、これがセミという生き物なのです。

幼虫はどれくらいで羽化して成虫になるの?

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セミが孵化してからの行動について紹介しました。

次は、

『幼虫が、どれくらいの期間を経て成虫になるのか』

についても紹介していきます。

成虫になる期間は、はっきりと解明されていない

セミが成虫になる期間は、アブラゼミで、

『約7年間』

とされています。

ですが、この期間は、幼虫が、

『どのような状況にあるかで、かなり違う』

とされています。

実際に、セミの幼虫を観察して、

『どれくらいの期間で成虫になるのか』

を調べている機関はありますが、羽化する個体数が少なく、解明には至っていないのです。

それでも、種類別に調べたりしていると、

『アブラゼミが約7年間で成虫になる』

という研究結果が出ていることから、約7年間が、成虫になるまでの期間とされているのです。

中には、5年間で成虫になったり、15年間成虫にならない個体もいたようですね。

今後も、セミの生態に関する研究は行われるでしょうが、

『種類別に、成虫になるまでの期間を調べる』

ためには、さらなる年月が必要になりそうです。

成虫の期間は意外と長いって本当?

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セミが羽化して成虫になるまでの期間について紹介しました。

次は、

『セミが成虫になった後の期間』

についても紹介します。

セミの寿命は、意外と長い

セミは、基本的に、

『1週間程度で死んでしまう』

という説が、有名になっています。

世間一般にも、それくらいの認識が広まっているでしょう。

ですが、実際のところ、

『セミが成虫で生きている期間は、約1ヶ月間』

とされているのです。

この期間を聞いても、

「結局、1ヶ月程度か」

と感じる人もいるでしょう。

ですが、セミにとっては、

『成虫で1ヶ月も生きれば、かなり天寿を全うした』

と言えるのです。

セミの寿命が短いのは、人が捕まえたときの話

そもそも、セミの寿命が短いとされる、本当の理由は、

『人が、セミを捕まえているから』

だとされています。

普通に外で生活していれば、先程紹介したように、セミは、

『約1ヶ月間は生き延びることが出来る』

生き物です。

ですが、人に捕まることで、

『自分の身に危険が及ぶと考え、無駄な力を使うようになる』

ため、寿命が縮んでしまうのです。

また、ほとんどの人が、

『セミがいつ成虫になって、いつ死んでいるのか』

を、外で観察することは出来ないでしょう。

その為、セミの寿命を知る機会が、

『自分で捕まえた場合』

だけになり、それが、セミの寿命の短さを印象付けているのです。

子供ころなら、好奇心でセミを捕まえることも多いと思いますが、大人になったら、

『単なる好奇心だけで、セミを捕まえる行為は避けるべき』

だと言えます。

ただでさえ、成虫での寿命が短いセミなので、

『人の好奇心で捕まえて、寿命を縮ませない』

ようにしましょう。

家でセミの卵を孵化させるには?

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セミが成虫になった際の、寿命の変化について紹介しました。

寿命に関しては、

『成虫のセミを、人がどう扱うかで決まる』

ということが、分かってもらえたかと思います。

ここからは、

『家で、セミの卵を孵化させる方法』

について紹介します。

無闇に捕まえるのではなく、

『セミのことを、深く知りたい』

人は、参考にしてみてください。

セミの卵を確保する

家で、セミの卵を孵化させるには、まず、

『卵を確保する』

ことから始めなければなりません。

セミの卵は、先程紹介したように、

『枯れた木や樹皮』

に多くあります。

ですが、肉眼で探すのは、

『かなり骨が折れる』

ため、無闇に探すのはおすすめできません。

セミの卵を探すなら、

『枯れ木にセミが長くひっついている場所』

を探すようにしましょう。

このような場所があれば、

『セミが卵を産んでいる可能性が高くなる』

ため、簡単に卵を確保できます。

また、木の表面に、

『穴が、複数あいている』

場合も、セミの卵があるかもしれません。

よく、探してみるようにしましょう。

卵の採取には、細心の注意を払う

セミの卵を見つけた後は、

『卵を採取する』

のですが、ここでも気を付けることがあります。

それは、

『卵を潰さないように気を付ける』

というものです。

セミの卵は、基本的に、

『かなり小さい』

ものがほとんどです。

また、卵の殻自体も、

『かなり柔らかい』

ため、力を入れすぎると、すぐに潰れてしまうでしょう。

その為、出来れば、

『ピンセット』

などを使って採取してみてください。

採取できたら、

『土と枯れ木を入れた箱』

に移してください。

これで、セミの卵採取は完了です。

保管場所に注意する

セミの卵を採取したら、家で孵化するまで様子を見ます。

ですが、このとき、

『保管場所には注意する』

ようにしましょう。

セミの卵は、本来、冬を超えるために、

『保温・保湿が調整できる環境』

で暮らしています。

その環境があるがゆえに、厳しい冬でも、

『立派に乗り切ることが出来る』

のです。

その為、セミの卵を育てる場合は、

『保管場所が寒すぎてはいけない』

ため、保管場所には気を遣うようにしましょう。

出来れば、リビングなど、

『比較的、暖かい場所』

で、保管しておくと良いですよ。

適度な湿度を保たせる

保管場所が確定したら、後は、

『次の梅雨時期まで、卵が孵化するのを待つ』

ようにします。

ですが、この期間、出来れば、

『定期的に霧ふきで、水をかける』

ようにしましょう。

分量としては、

『一拭き』

くらいで大丈夫です。

卵を孵化させるには、

『適度な温度と湿度』

が、どうしても必要になります。

これを怠ると、上手く卵が孵化しないこともあるのです。

忘れないように、湿度を保たせるようにしてくださいね。

危ない場所には保管しない

セミの卵を孵化させるための条件を紹介しました。

後は、定期的に観察するだけですが、このとき、

『卵を保管している箱が、落ちたりしない』

ように配慮してください。

一見して、安全な場所に保管しているようでも、

『手が当たったために、床に落としてしまう』

ということは、よくある話です。

セミの卵は、基本的に、

『すぐ潰れてしまう』

ため、衝撃を与えることは、死を意味します。

せっかく、もう少しで孵化させられるという時期に、

『不注意で床に落としてしまった』

なんてことになれば、目も当てられないでしょう。

卵を孵化させると決めたからには、

『最後まで責任を持って育て切る』

という強い意志がなければなりません。

その為、出来るだけ、

『考えられる不確定要素を排除する』

ようにしてください。

それが、セミの卵を孵化させるコツとなりますよ。

まとめ

『セミは卵をどこに産むの?卵に関するあれこれを徹底解説』、いかがでしたか。

今回のまとめとしては、

『セミの卵は、意外と身近に存在している』

ということが言えます。

セミが、卵を産んでいる場所は、

『枯れ木や樹皮』

となっています。

その為、産卵期によく探せば、

『意外と簡単に発見することができる』

のです。

もし、興味があるなら、

『木を少し気にして見る』

ことで、卵を発見出来るかもしれませんよ。

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それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。

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