年度末は、異動や転勤、転職などが多い時期ですね。
これを機会に、退職や移動をすることになった方も多いと思います。
自分の送別会を開いてもらうことになったけど、挨拶のスピーチは何を話そうか迷いますよね。
今回は、送られる側の送別会での挨拶のポイントと、実際に使える例文を、退職するケース別に紹介していきます。
目次
送別会の挨拶のポイントは?
送別会の挨拶でのポイントは5つあります。
- 感謝を伝える
- ネガディブな表現は避ける
- 1〜2分にまとめる
- 構成を考える
- タイミングを知っておく
以下、それぞれについて解説していきましょう。
感謝を伝える
お世話になった感謝の気持ちをしっかり伝えることが重要なポイントです。
上司はもちろん、同僚や後輩、一緒に仕事をした人たちへの気持ちを素直に表しましょう。
不本意な転職・異動であったとしても、会社に勤務した間はお給料をいただき、お世話になったことは事実です。感謝の言葉は必ずスピーチ
に盛り込みましょう。
ネガティブな表現は避ける
たとえどんなに居心地がよく、あたたかく見守られた環境で離職するのが惜しまれる場合でも、「寂しくなる」「残念だ」という意味の言葉ばかりでは、その場の雰囲気を暗くしてしまいます。
また、退職する理由は人それぞれですね。
上司や先輩、同僚に不満があったとしても、挨拶で述べることは厳禁です。
「〇〇が苦痛でした」「もうお会いする機会はないでしょうが」
などというネガディブな表現は避けましょう。
1〜2分にまとめる
送別会のあとは、会う機会がなくなる人も多いものです。
話が長い人だったという印象で終わらないためにも、簡潔に伝えて手短に終わりましょう。
思い出話などを盛り込むと長くなりがちですが、挨拶では最低限度に留めたいものです。
時間でいうと1〜2分以内に話し終えられる長さが理想的です。
実際に挨拶文ができたら、一度練習して時間を計ってみても良いですね。
挨拶の構成
まずはじめに、挨拶の構成を考えておくと、全文を作りやすいですね。
]具体的には、退職の挨拶には、以下の構成でまとめると良いでしょう。
- 送別会を開いてくれたことへの感謝
- 退職の日付、理由(話せる範囲で)
- お世話になったことへの感謝
- 退職後のこと
- 励ましの言葉
- 締めのお礼の言葉
まずは、送別会を開いてくれたことへの感謝の一文ではじめると良いですね。
2番目に、退職の日付、理由を続けますが、送別会の規模によっては話せる内容も異なってくると思います。
無理に話す必要はありませんので、差し支えのない範囲で盛り込みましょう。
その次は、お世話になったことへの感謝を続けます。
退職(異動)後の過ごし方については、気がかりに思ってくれる人もいますから、述べておくと良いです。
ここで簡潔に述べておけば、かえって根掘り葉掘り聞かれたりなど、面倒な思いをしないで済むという利点もあります。
終わりの方には、会社や身近な人たちの健康や活躍を祈る言葉を入れると良いですね。
一番最後に「本当にありがとうございました」と、締めの言葉で終わります。
タイミングを知っておく
送別会の幹事さんに、どのタイミングで自分の挨拶がくるのかを確認しておきましょう。
事前に準備しておいた挨拶も、最後なのか最初なのかによって、内容がかみ合わないことが出てきますね。
- 挨拶のタイミングを間違えて、電話やトイレで席を外していた
- お酌をしに行くことが多くて、飲みすぎた
などどいうことがないようにしましょう。
事前に心の準備をしておいたほうが挨拶のスピーチは成功するものです。
送別会の挨拶の例文:異動や転勤
引用元:https://www.irasutoya.com/
こちらでは、具体的な例文を紹介しますので、参考にしてみてください。
本日は、このような会を開いていただき本当にありがとうございます。
皆様もご存知の通り(先ほどご紹介していただいた通り)◯月◯日付で◯◯支店に異動することになりました。
こちらの支社(部署)で過ごした3年間は、私にとって本当に充実した時間でした。
先輩方には丁寧に優しく、時には厳しく指導してくれたこと、本当に感謝しています。
新しい支社(部署)では、ここで学んだ知識と経験を活かして、新たな気持ちで業務に取り組んでいきたいと思っております。
支社(部署)は変わりますが同じ会社の中ですから、これからも何かとお世話になることがあるかと思います。
これまで同様にお付き合いしていただけましたら幸いです。
最後に、◯◯支店の皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げ、お礼の挨拶とさせていただきます。
本当にありがとうございました。
その他に使えるフレーズ
新卒で入社し、右も左も分からなかった私に、丁寧に、時に厳しくご指導いただけたことを、本当に感謝しております。
何年か後に、また皆様と一緒にお仕事できることを楽しみにしております。
(異動先の地名)◯◯にお越しになる際には、ぜひ遊びにいらしてください。
ポイント
異動の場合は、会社を辞めるわけではないので大げさな表現は避けたいものです。
今後もお付き合いをしていく、またいつか一緒に仕事ができたら、という趣旨を盛り込むと印象が良いですね。
送別会の挨拶の例文:定年退職
引用元:https://www.irasutoya.com/
入社して〇〇年、いろいろなことがありましたが思い返せば、あっという間でした。
(思い出のエピソードを入れてもいい)
私がここまでやってこれたのも、指導していただいた先輩や上司の方々、また、同僚の皆様の支えがあったからに他なりません。
私自身、無事に健康でここまで勤めてこれたことに感慨深い思いがございます。
退職後は、長年苦労をかけてきた妻と、長めの旅行に行こうかと計画しております。
最後になりましたが、会社のますますの発展と、皆様のより一層のご活躍、ご健康をお祈り申し上げ、お礼の挨拶とさせていただきます。
長い間、本当にお世話になりました。
その他に使えるフレーズ
退職後は、趣味の◯◯に力を入れていきたいと思っています。
ご興味ある方は、お声掛けいただけましたら幸いです。(あくまでも自慢にならない程度に留めましょう)
今後は、〇〇会社の一番のファンとして、皆様のより一層の活躍を期待しております。
ポイント
定年退職での挨拶に、思い出エピソードを盛り込む場合は簡潔にしましょう。
具体的に話したい内容は、思い出を共有した人と宴会の席で個別に話した方がスマートです。
長年勤めた会社を退職するのは寂しいものですが、前向きな表現を盛り込みましょう。
送る側を安心させるのも退職する側の礼儀と言えます。
送別会の挨拶の例文:結婚・出産での退職
引用元:https://www.irasutoya.com/
本日はお忙しい中、私のために送別会を開いていただきありがとうございました。
結婚して、遠い◯◯に引っ越すことになり、〇月◯日付で退職することになりました。
(◯月◯日に出産予定で、〇月◯日付で退職することになりました。)
至らない私がやってこれたのも、ひとえに、先輩方の指導、手助けしてくれた同期の皆様の支えがあったお陰です。
こちらでの経験は、今後の私の人生の大きな財産になると思います。
あたたかい職場を離れることは本当に残念なのですが、今後は主婦として(母として)しっかり家庭を守っていくつもりです。
最後に、皆様のご健勝とご活躍を心からお祈りしまして、お礼の挨拶とさせていただきます。
本当にありがとうございました。
その他に使えるフレーズ
入社してからは、定年まで勤めたいと思っておりましたが、縁あって〇〇(地名)に嫁ぐことになりました。
これからは、〇〇会社の一ファンとして、陰ながら皆様を応援していきます。
育てていただいてばかりで、何の恩返しもできないまま本日を迎えてしまいました。
ポイント
結婚・出産は、女性にとっては前向きな理由ですから、比較的円満な退職理由と言えます。
しかし女性管理職が多い職場であったり、結婚しても仕事を続けている女性が多い会社の場合、腰掛け的な仕事の姿勢だと嫌がる人もいます。
「本当は離職したくないけれど家庭と仕事との両立を鑑みると仕方なく……」という趣旨を盛り込むと波風立ちにくいでしょう。
あまり幸せアピールをしないことも円満に退職するコツです。
送別会の挨拶の例文:自己都合での退職
このたび一身上の都合で退職することになりました。
こちらの会社で学んだ◯年間、皆様には多大なるご支援、ご指導いただきましたことは感謝の念に堪えません。
進む道は変わりますが、今後も私なりに頑張っていく所存です。
これからも皆様の健康とご健勝を、心より願っております。
本当にありがとうございました。
その他に使えるフレーズ
〇〇するという(起業や他業種への転職など)私の身勝手で、本日付で退職することとなりました。
皆様にはご迷惑をお掛けするばかりで、大変申し訳なく思っております。(欠員を出すことについての謝罪の意味)
突然のことで皆様にご迷惑をお掛けして申し訳ありません。
ポイント
所属する少人数の部署の送別会か、他部署まで含めた規模の開催かでも、話せる内容は異なってくると思います。
退職の理由は「一身上の都合で」という一言で終わっても問題ありません。
また、同じ職で、別の会社に就職する場合は、無理に転職理由を盛り込む必要はありません。
「こちらで学んだことを生かし、今後も仕事に邁進していきます」といった表現は避けたいものです。
「他で活用するために指導してきたのではない」と思う人もいます。
まとめ
今回は、送られる側の送別会での挨拶のポイントと実際に使える例文を、退職するケース別に紹介してきました。
この記事を読んだ皆様が、無事に退職挨拶を成功出来ますことを祈っております。
最後までお読みいただきありがとうございました。