オクラに黒い斑点がついているのを見たことがある方は多いのではないでしょうか?
本記事では、そんな黒い斑点がついたオクラについて
- そもそも食べられるのか
- 新鮮なオクラの見分け方や保存方法
を解説していたいと思います。
目次
黒い斑点のあるオクラは食べられる?
結論から申し上げると、たいていの場合は食べられます。
黒い斑点があるからといって、味や健康にはなんの影響もありません。
なぜなら、黒い斑点は有害物質でもカビでもなんでもないからです。
ではこの斑点の正体は何かというと、『ただ色が変わっただけ』なんですね。
黒い斑点ができる原因は?
この黒い斑点ができる原因は3種類に分かれます。
生育環境が悪かった
まず一つ目は、オクラが育ったり出荷されたりしたときの環境が悪かったことが考えられます。
例えば、『酸化』が考えられます。
つまり、畑で栽培されている時や収穫されるときに雨風や不注意などによってオクラに傷がついた場合、その部分に空気が触れることで、オクラに含まれる鉄分と酸素が化学反応を起こして黒く変色するのです。
いわゆる『錆び』と同じ原理ですね!
錆びと同じなので、影響があるのは表面だけにとどまります。
そのため、中身まで影響してはいないため、味や栄養などに問題はありません。
保存環境が悪かった
第二に、購入し家に持って帰った後の保存環境が悪かったことが考えられます。
オクラを購入した後、裸のまま冷蔵庫の中に放り投げてはいませんか?
もしそうならば、翌日そのオクラを見たとき真っ黒な部分が増えていると思います。
オクラには正しい保存方法があります。
それはこの後の『オクラの賞味期限や黒くなるのを防ぐ保存方法は?』の項で詳しく解説しますが、ひとまずは『キッチンペーパーにくるみ、ポリ袋に入れて、野菜室に保存』が正しい保存方法です!
裸のままだったり、冷蔵室や冷凍室だと、オクラの表面は傷んでしまい、黒い斑点が発生してしまいます。
オクラは傷みやすいデリケートな野菜であることを忘れないようにしましょう!
病気にかかっている
第三に、オクラ自体が病気にかかっていることが想定されます。
「えっ?病気!?」と思われるかもしれませんが、そこまで深刻なものではありません。
まず最初に申し上げると、これは『黒斑病』という名前の病気で、空気中を漂う糸状菌(カビ)がオクラの表面の傷などに付着することで発病します。
オクラに限らず、トマトなど多くの野菜で見られるありふれた病気です。
カビが原因ですが、体内に取り込んだところで害はありません。
もしも気になるのであれば、その部分だけを取り除けば、全く問題ありません。
原因はやはり、生育環境にあると言えます。
特に温度調整が適切でない場合は、この病気にかかりやすいです。
くわしくはこの記事後半の『オクラの賞味期限や黒くなるのを防ぐ保存方法は?』で述べます。
こんなオクラは腐っているから食べてはダメ
お父さんが腐るほど作って持ってくるもんだからお母さんが切れ気味でさぁ(´・ω・`)誰かオクラいらん? pic.twitter.com/OR2QlaETfb
— 白井結芽 (@nigatunoyuki) August 21, 2014
黒い斑点があっても、『たいていの場合は』食べられます、と冒頭で述べました。
しかし、中には食べられない場合も存在します。
そもそも黒い斑点は傷みの進行の結果なので、度が過ぎるとさすがに食べられなくなります。
例えば以下のようなオクラはアウトです。
- 表面が乾いておらず、湿り気を帯びてねちゃねちゃしている
- 中身や種、ヘタの切り口が茶色く変色している
- すえた匂いがしている
- 異様に柔らかく、原形を保っていない
このような状態のオクラは傷みや腐敗が進んでしまっているため、食べられません。
新鮮なオクラの見分け方は?
こんばんわー)^o^(
今日も普通に夜がやってきました。世の中、色々あっても一日は一日。ピピカフェ比布駅で買った新鮮なオクラを切りながら感謝の言葉を呟きます(*^^*)#ぴっぷ町 #足るを知る pic.twitter.com/UNZ7WWPxHL— タイガーN 中野妙敦 中野刃物の包丁担当 (@tigernakano) September 21, 2018
では逆に新鮮なオクラはどんなところに注目すればよいのでしょうか?
まず、前提としてオクラの旬は7~11月です。
オクラは夏野菜なんですね!
この時期は、畑で露地栽培された栄養価の高い美味しいオクラだと言えます。
その他の時期に売られているものは、ビニールハウス栽培かもしくは輸入物であると言えます。
どうせ食べるなら国産の安全なものを食べたいですよね。
そのため、夏の時期に食すことをお勧めします。
そのうえで、新鮮なオクラとは以下のようなものであると言えます。
- 全体的に緑色で色が濃い
- 全体に小さな毛が均一に生えている
- 大きすぎず(5cm程度)、形がそろっているもの
- 手に取ってみると見た目より重く感じるもの
簡単にまとめると、全体的に張りがあり、産毛がびっしり生えているものが新鮮であると言えます。
表面の色も全体的に緑が多い方が新鮮であると言えるでしょう。
だからと言って、必ずしも黒いものがあるとダメというわけではありません。
黒い斑点があったとしても、形がしっかりして弾力があるものであれば新鮮です。
また、大きさについてですが、5cm以上のものは熟しすぎて皮や種が硬くなっているため、あまり美味しくありません。
少し小さいと感じるくらいのものが、若く美味しいオクラであると言えます。
オクラの賞味期限や黒くなるのを防ぐ保存方法は?
オクラの一般的な賞味期限は?
オクラの賞味期限は、保存方法によって異なりますが、一般的には3日から4日程と言われています。
何もくるまず裸のまま冷蔵室に入れた場合は、3日以内に使い切るのがベターです。
オクラの正しい保存環境は?
まず前提として、オクラはデリケートな野菜です。
とくに、極端な低温と乾燥・湿気に大変弱いです。
それぞれ、ちょうどよい環境で保存するようにしましょう。
温度については、10度前後がベターです。
乾燥・湿気については、90%から95%が最適だと言われています。
一般的には、常温保存が適当だと言われていますが、最適なのは冷蔵庫の野菜室です。
ただ、場所だけではなく、この条件を保つためには、オクラ自体の保存についても気にしなければなりません。
つまり、裸のままでは条件が悪く乾燥しすぎたり、余分な湿気にさらされたりしてしまうということです。
キッチンペーパーや新聞紙などでくるんで保存することを心がけます。
また保存する際には、ヘタは切らず、ガクのみをとっておくとよいでしょう。
ヘタを切ってしまうと、中身が外気にさらされ、傷むのが早まってしまいます。
オクラを野菜室(冷蔵庫)で保存する方法
それでは、保存方法について解説します。
まず、野菜室(冷蔵庫)で保存する場合は、あらかじめオクラを新聞紙やキッチンペーパーでくるみ、その上からポリ袋やビニール袋で包んでしまうといいでしょう。
このとき、ヘタを下にして縦に保存すると長持ちします。
つまり、オクラが育った環境と同じ状態にすると、野菜にストレスがたまらず悪化が遅くなるということですね。
オクラの本数については1本ずつも複数まとめてでもどちらでもOKです。
袋の口は軽く締めてください。
あまり固く閉じてしまうと、密閉されてしまい、オクラ本体から出る湿気が逃げられなくなってしまうため、傷むのが早くなってしまいます。
冷凍保存する場合
3日から4日では使い切れない量の場合は、冷凍保存するとよいでしょう。
冷凍保存には複数の方法がありますが、いずれも約1か月は鮮度を保ったまま保存することが可能です。
複数の方法とは、生のまま冷凍するか、茹でて冷凍するか、の2択です。
一般的には、茹でて火を通してから保存処理をして冷凍する方が安全とされています。
調理に使用する際は、レンジで10秒ほど温めて解凍するか自然解凍させましょう。
生のまま冷凍する場合
手間暇かけずすぐ保存したいのであれば買ってきたそのままの状態で保存してしまいましょう。
こちらの方が、栄養素がなくならずに保存できます。
手順としては、まず板ずりを行います。
板ずりとは、そのままの状態で塩を全体にまんべんなく振り、まな板の上で転がすことを指します。
転がす際には軽く手のひらで押すようにしてください。
こうすることで産毛が取れて表面がつやつやになります。
産毛が取れたら水洗いしてまぶした塩を取り除いた後、ジップロックなどに入れて冷凍庫にいれてください。
5分ほどで完了しますね!
茹でて保存する場合
安心なのは、茹でて火を通してから冷凍するやり方です。
こちらの方が殺菌されるし、解凍した後すぐ調理に使用できますよね!
手順としては、生のまま冷凍する場合と同様に、塩で産毛をとったあと、沸騰したお湯にくぐらせます。
小さいざるなどに乗せてくぐらせるとやりやすいと思います。
あまり茹ですぎず、10秒から30秒ほど固ゆでした後、冷水につけてください。
その後、水気をふきとってそのまま、もしくは輪切りやフードプレッサーなどにかけてピューレ状にするなど加工してから、ジップロックやビニール袋などに入れ冷凍してください。
加工してからの方が、料理する際手間がかからなくてよいと思います。
冷凍保存についてまとめると
- 塩をまぶして転がす(板ずり)
- 水洗い
- そのまま冷凍もしくは固ゆでしてから冷凍
となります。
おすすめのオクラは?
冷凍食品 オクラ
手間暇をかけたくない時は、冷凍食品のオクラを活用しましょう!
スーパーに行く時間がないときなどは重宝しますよね。
フリーズドライ オクラ
冷凍が心配な場合は、フリーズドライによって乾燥させたオクラもあります。
このオクラはすでに輪切りまでされているので、袋から出すだけで即調理に使えることでしょう。
手間暇がかからないのでお勧めです。
まとめ
オクラの黒い斑点や保存方法について解説しました。
まとめると、
- オクラの黒い斑点は変色の場合が多いので食べられる。
- 新鮮で美味しいオクラは、緑が濃く小ぶりで表面につやや弾力がある。
- オクラの保存は、新聞紙などでくるみ野菜室で保存するのがよい。
- もしくは、塩をまぶし板ずりして産毛をとった後に冷凍保存するとよい。
ということでした。
是非参考にしてみてくださいね!
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それでは最後までお読みいただきありがとうございました。