卒業式の教員・先生の服装は?マナーや袴がOKかなど男女別に解説

卒業式は、卒業する子ども達の晴れ舞台。

保護者も来賓も式典にふさわしい装いで、子ども達の門出を見守ります。

そんな卒業式で悩むのが、「教員・先生の服装」なんです。

保護者とも来賓とも違う立場の先生たちは、卒魚式でどんな服装がよいのか、決まっているのでしょうか。

また、女性の教員は卒業式に「袴」を着るイメージがありますが、こちらも決まりなどはないのでしょうか。

今回は、これら「卒業式での教員・先生の服装」について調べましたので、詳しくご紹介したいと思います。

男女別に卒業式の服装の定番を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

卒業式の男性教員の服装は?

引用元:https://www.pakutaso.com

卒業式は、子どもの卒業を祝う式典、セレモニーとなります。

当然、式典にあう服装でなければなりません。

では、式典に会う服装は何かというと、簡単に言えば「礼装=礼服を着る」という事になります。

しかし、そう言われても、どんな服がいいのか結局分からないですよね。

実は、この「礼装」には格式があり、格式ごとに服が異なってくるんです。

礼装の格式は、上から順に「正礼装」「準礼装」「略礼装」となります。

上に行くほど格式があがり、フォーマルな服装となるんですね。

男性の洋装を例としてご紹介すると、最高格の「正礼装」は「モーニングコートや燕尾服」になります。

モーニングコートは画像で見ると、こんな感じですね。

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「準礼装」は、下の画像のような「ディレクターズスーツやタキシード」になります。

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そして「略礼装」となると、「ブラックスーツやダークスーツ」になってきます。

ブラックスーツはお葬式でも着ることがあるので、まだ身近ですよね。

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このように、一口に礼装といっても、格式により服装は大きく変わってきます。

卒業式では立場により礼装の格式が異なる

礼装に格式があることはわかりました。

しかし、「じゃあ、卒業式は大事な式典だし、正礼装だな!」と思ってはいけません。

礼装の格式は、式の中での役割や立場によって変わってくるので、むやみに格の高い礼装をすればいい訳ではないのです。

これは、結婚式を思い浮かべると分かりやすいと思います。

結婚式では、主役の新郎や両親が「正礼装」のモーニングコートを着ますが、ただの招待客までが全員モーニングコートを着たりしませんよね。

卒業式でも同じことが言えるのです。

卒業式における立場毎の礼装の格式は、以下のような基準が一般的となります。

立場 礼装の格式
校長先生 正礼装
教頭先生、卒業生の担任教員 準礼装以上
(卒業生の担任教員)その他の教員 略礼装

卒業生の担任教員については、準礼装か略礼装かは学校によって違うようです。

他にも学校によって別の基準を持っている場合もあるので、先輩の教員に確認するとよいでしょう。

男性の教員の服装

男性の場合、準礼装であればディレクターズスーツに正装となる白ネクタイ、一般の教員であるなら、ブラックスーツかダークスーツになります。

ブラックスーツは、慶弔どちらにも使える礼服の定番ですね。

卒業式の場合、ボタンはシンブルでもダブルでも、どちらでも問題ありません。(ダブルの方が、少し格調が高く見られます)

また、ダークスーツとは、以下の画像のように濃紺やダークグレーのスーツのことです。

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ダークスーツも礼服の一種として扱われますので、卒業式にもふさわしい服装となります。

ちなみに、「黒色のダークスーツ」と「ブラックスーツ」は別物ですので注意してください。

いわゆるお葬式にも着る事ができるブラックスーツは、同じ黒でもダークスーツとは色や質感が全然違います。

よって、ブラックスーツを着なければならない時に、黒色のダークスーツで代用はできませんので気をつけましょう。

もし、卒業担任の先生がブラックスーツであるなら、一歩引くという意味を込めて、一般教員はダークスーツにするとよいですね。

また、一般教員はネクタイの色も白にこだわる必要はありません。

ただ、祝いの式典となるので、暗い系統よりも白寄りの明るい系統のネクタイがふさわしいでしょう。

●白系統~パステル系統のネクタイ

こちらは、卒業式でも使える淡い色合いのネクタイです。

主役の卒業生達より目立つような、目に付く色のネクタイはNGですが、これらのネクタイならば自然に華やかさを演出できますよ。

●オールシーズン対応のブラックスーツ

フォーマルなブラックスーツが一つもないという方は、この機会に一着用意しておいてはいかがでしょうか。

こちらのブラックスーツは、アジャスター付きで体型の変化にも対応でき、長く使えるものになります。

万が一サイズが合わなかったり気に入らなかった場合も、期間内であれば返品や交換が可能なので、安心して買う事ができますよ。

卒業式の女性教員の服装は?

ここからは、卒業式での女性教員の服装をご紹介しましょう。

女性の場合、ドレスなどの正礼装や準礼装は、華やかになり過ぎてしまいますよね。

卒業式の主役はあくまで子どもたちや保護者となるので、それよりも目立たない服装にするのが一般的です。

そのため、基本的には以下の画像のような「ブラックフォーマル」が卒業式の服装の定番となります。

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ブラックフォーマルというと、「喪服みたいになるんじゃないか?」という心配があるかもしれません。

確かに、ブラックフォーマルのみだとお葬式を連想させてしまいますが、コサージュやアクセサリーをつけたり、デザインを工夫することで、お祝い事の場にふさわしい華やかさを足す事が出来るのです。

また、卒業式での女性教員のもう一つの定番として、「袴」があります。

こちらについては、下で詳しくご紹介します。

ブラックフォーマルの選び方

ブラックフォーマルといっても、様々なデザインがあります。

中には、セレモニーに似合うおしゃれなデザインのものもあり、お祝いの式典で使いやすくなっています。

しかし、そういったおしゃれなものを選ぶときも、「卒業式の主役は子ども」という視点を忘れないようにしましょう。

あまり派手なデザインのものだと、保護者の方々から「目立ちすぎ……」という感想を持たれてしまう可能性だってあります。

そう思われてしまうくらいなら、落ち着いたブラックフォーマルに、コサージュやネックレスでまとめるようにした方がいいかもしれませんね。

コサージュとネックレスなどは?

ブラックフォーマルを弔事の印象から遠ざけるのが、コサージュとネックレスです。

どちらも、卒業式での装いには必須のアイテムですよね。

コサージュは、シンプルで大きめなものを選びましょう。

色は、シルバーやネイビーだと落ち着いた印象を出してくれますが、明るい印象の色合いのコサージュにするとより華やかさが出るのでオススメです。

ネックレスは、目立ち過ぎずに華やかさを演出できる「パール」が定番です。

カジュアルすぎるデザインは避け、フォーマル用のものを選ぶとよいでしょう。

また、気をつけたいのがストッキングです。

まだ、まだ肌寒い気温だと、スカートの場合タイツをはきたくなりますよね。

しかし、タイツはカジュアルスタイルとされますので、止めましょう。

ストッキングの色は、黒を選んでしまうと喪服感が強調されますし、他のカラーもカジュアルになりすぎます。

よって、定番の濃すぎないベージュを選ぶといいですよ。

●ドレープの花びらが優しいコサージュ

こちらのは、優しいドレープが柔らかい印象を与えるコサージュです。

選べる色合いは、アイボリー、ピンク、ワイン、ネイビーで、どれも落ち着いていながら華やかな色合いとなっていて、とてもオススメです。

●ブラックフォーマルにあうパールネックレスセット

癖のないオールマイティな定番パールのネックレスとイヤリング・ピアスのセットです。

長さを選ぶことができるので、服や首の太さに合わせて選ぶことができますよ。

●ノーカラーブラックフォーマルのアンサンブル

こちらはバランスのいいノーカラーのブラックフォーマルです。

ジャケットが派手ではないのにオシャレな雰囲気を出してくれます。

なにより、こちらは喪服・礼服の専門店の商品なので、品質も安心できますよ。

「袴」は着てもいい?

引用元:https://www.pakutaso.com

さて、卒業式における女性教員の服装として、もう一つ忘れてはいけないのが「袴」姿です。

卒業式で、女性の先生が袴を着ている姿を思い出す方も、多いのではないでしょうか。

日本の卒業式では、女性教員が「袴」で出席する事がよくあります。

日本女性の凛々しさが伝わるような袴姿は美しく、生徒の門出をしっかりとお祝いしようという意思が感じられますよね。

しかし、袴を着用する場合にも、注意点がありますのでご紹介しましょう。

袴を着る場合も格式に注意!

「袴」には種類や格があり、そのどれもが卒業式にふさわしい訳ではありません。

主役の生徒よりも目立たないよう、種類や色、柄などに気を配る必要があります。

最もシンプルで定番のスタイルは、「色無地と単色の袴」や、「訪問着と単色の袴」となります。

以下の画像のような組み合わせですね。

大学の卒業式などで着る袴とは、随分と雰囲気が違いますよね。

袴姿は色が鮮やかになる事が多いので、色無地であっても、黒が多い卒業式の場では目立ちます。

よって、オシャレすぎる柄や色合いのものは避けた方がよいでしょう。

また、着物には「紋」をつけることがありますが、こちらも格により位置と数が変わってきます。

卒業式での一般教員の場合、色無地や訪問着であれば、基本的に紋は無しでも問題ありません。

クラス担任であれば、色無地に一つ紋をいれてもよいかもしれませんが、それ以上の三つ紋や五つ紋は、控えた方がよいでしょう。

ただし、これらはあくまで一般的な教員・先生の場合です。

校長先生や教頭先生となると、正礼装や準礼装を求められるので、袴を着る場合は「色留袖」や「三つ紋・五つ紋」など格式の高い装いを意識しましょう。

卒業式の先生の袴は嫌がられる?

さて、卒業式での先生の袴姿に対しては、時に否定的な意見が出る事もあります。

おおよそのものは、「派手過ぎる」「子どもは学生服で地味なのに、自分だけ着飾っている」という感想のようですね。

地域や伝統にもよるでしょうが、袴を着る場合、こういった意見が出るかもしれない、という点に注意と覚悟が必要です。

ただし、先生の袴姿に対しては、基本的には好意的な意見が多いです。

「袴は大変な用意がいるのに、子どもを送り出すために、わざわざ用意してくれた」という感想もよく見られますからね。

あまり、ネガティブな意見に振り回されず、生徒の旅立ちをしっかりと見送りたい、という気持ちを持つ事の方が大事でしょう。

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今回は、卒業式における教員・先生の服装についてご紹介しました。

子ども達の節目の式典では、しっかりとしたフォーマルさと、子どもを見送る気持ちが大切なんですね。

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それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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