暖かい時期になると、その姿を表す昆虫として、
『カメムシ』
がいます。
悪臭を放ち、作物を荒らすため、
『害虫』
としても知られる昆虫のため、嫌がられることも多くあります。
春から夏にかけて多くなるカメムシですが、実は、
『北海道などの比較的寒い地方でも、数が多い』
ことを知っているでしょうか。
なぜ、寒さを嫌うカメムシが寒い地方にいるのか分からないと思うかもしれませんが、
『寒い地方特有の環境』
などが関係しているのです。
そこで、今回は、
『寒い北海道に、なぜカメムシが多いのか』
について紹介します。
理由をしっかりと理解して、カメムシ対策を行ってみてください。
目次
寒い北海道なのにカメムシが集まってくる理由とは?
カメムシに限らず、昆虫全般は、
『寒さが苦手』
です。
そのため、普通に考えると、
『寒い地方には住み着きにくい』
と言えるでしょう。
ですが、カメムシが多いとされる地方には、
『寒い北海道も含まれている』
ため、この考え方は矛盾することになるのです。
カメムシが集まる理由は、豊富な自然に要因がある
寒い北海道などの地方で、カメムシが大量発生する理由の1つとして、
『自然が多い』
ということが考えられます。
特に、寒い地方で育つ自然は、
『針葉樹』
が多く、スギやヒノキの花粉を求めてカメムシが寄ってくるのです。
寒い地方で見られるカメムシの代表例は、
『スコットカメムシ』
と呼ばれるものとなります。
https://twitter.com/imoimo_Rwanda/status/1122279343030292480
このカメムシを筆頭に、多くのカメムシが、
『家屋に侵入したり、作物を荒らし回っている』
のです。
昆虫をよく見かける場所と言えば、
『自然が多い場所』
となるのは、誰もが知っていることでしょう。
そのため、自然が豊富にある北海道は、
『カメムシが集まりやすい環境が整っている』
のです。
針葉樹が多い地方は、それだけカメムシの餌も豊富
カメムシが集まりやすい環境が、自然の多い北海道にはあることを紹介しました。
ですが、いくら自然が多いと言っても、
「寒い場所を嫌うカメムシが大量発生するのはおかしい」
と考える人もいるでしょう。
それでも、実際には数が多くなっている理由として、
『針葉樹が多くある』
ことが関係しています。
カメムシは、餌として、
『植物の栄養素』
を好んで選ぶ習性があります。
そして、針葉樹に代表される、
『スギ・ヒノキ』
などにある花粉は、カメムシの餌としてはとても好まれるのです。
そして、何より、
『北海道は、他の地方とは比べ物にならないくらい広い』
ため、自然の多さも必然的に増えることになります。
これらが、カメムシの大量発生の要因となっているのです。
稲が多い場所もあるため、なおのこと多くなる
カメムシが餌にするものは、何も針葉樹だけではありません。
『稲を始めとした作物全般』
にも、カメムシは多く集まってくるのです。
特に、稲に対する被害は、
『北海道だけでなく、日本全国で発生している』
ため、農家にとってカメムシは天敵とも呼べる間柄だと言えるでしょう。
カメムシから被害を受けた農家の稲は、
『斑点米』
と呼ばれるものとなり、売り物にならなくなります。
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この斑点米が増えると、米の生産量が落ちるため、
『農家によるカメムシ対策』
は必須と言えるのです。
よって、針葉樹や稲を始めとする作物を育てている北海道は、
『カメムシにとって都合が良い土地』
となるのです。
屋外と屋内の寒暖差が激しいので、暖かい場所を目指して寄ってくる
カメムシが餌を探す環境が整っている北海道ですが、それでも、
『カメムシが寒さに弱い』
という点は変わりません。
ですが、カメムシの数が増えている要因として、
『寒い地方では、家を暖かくしている場所が多くなる』
というものがあります。
北海道は、寒さが際立つ地方ですが、その分、
『暖房器具が揃っている地域』
でもあります。
そのため、いくら外が寒くても、
『屋内はとても暖かい』
ため、カメムシがその場所を目指して寄ってくるのです。
カメムシは、成虫のまま越冬する昆虫ですが、越冬場所は、
『なるべく暖かい場所に多く集まる』
という習性があります。
そして、カメムシたちは、
『人が住んでいる屋内は、とても暖かいことを理解している』
のです。
そのため、外が寒くなってくると、
『暖かい屋内を目指して、カメムシが多く集まる』
というわけなのです。
カメムシは、基本的に、
『体温が下がっても、死ににくい構造をしている』
ため、たとえ屋外でも土や木に隠れれば越冬することが出来ます。
ですが、より越冬できる可能性を増やすべく行動しており、長い年月をかけて、
『人がいる場所は暖かい』
と認識したからこそ、寒い北海道で、特に暖かい屋内を目指して大量発生するのです。
北海道などの寒い地方ほど、カメムシ対策は必須
今回は、北海道におけるカメムシの多さについて紹介していますが、これは、
『同じような環境である東北地方』
などにも当てはまります。
そのため、人が住んでいる限り、
『寒い地方でも、カメムシ対策は必須』
ということを覚えておきましょう。
特に、カメムシが好む針葉樹は、
『寒い地方にこそ多い』
ため、しっかりと対策を講じてみてください。
カメムシ避けには、ミントを使う
カメムシ対策には、いくつか方法がありますが、おすすめするものとして、
『ミントを使う』
というものがあります。
ミントは、一般的に、
『良い香りを出している植物』
として、多くの人に好まれるものです。
ですが、カメムシからすると、
『ミントの臭いは、あまり好ましいものではない』
とされているのです。
一説では、ミントの香りが、
『カメムシが出す臭い成分と似ている』
ことから、カメムシがあまり近寄らないとされています。
これは、カメムシの放つ臭いが、
『警戒したときに出すものと同じ』
だからだと言われているのです。
自分が警戒するときに出す臭いが、別の場所から出ていれば、
『その場所が危険であると考えるのは当たり前のこと』
だと言えるため、カメムシが近づかないのも納得できます。
他にも、純粋にカメムシが嫌う臭いだからだという説もありますが、結果として、
『ミントの香りが、カメムシを遠ざける要因となっている』
ため、ぜひ有効活用してみてください。
ミントを置く場所としては、
- 玄関
- ベランダ
- 庭
- 窓際
など、カメムシが侵入しやすい場所をおすすめします。
また、カメムシ対策以外にも、ミントは、
- 鎮静作用
- 疲労回復作用
- 殺菌作用
- 美容効果
- カメムシを含めた虫除け
- 利尿作用
- 整腸作用
など、様々な効果を期待できます。
実用性が高い植物なので、ぜひ活用してみてください。
忌避剤も有効活用してみる
カメムシ対策は、様々な場所で行われているため、
『対策グッズ』
も豊富に揃っています。
その中でも、設置型として有効なものが、
『忌避剤』
であり、これがあればカメムシを遠ざけることが出来るでしょう。
使い方としては簡単であり、
『気になる場所に振りまいておくだけ』
となります。
これにより、カメムシがその場所から近づかなくなるのです。
ミントと併用して使うことで、
『カメムシが近づけない環境』
を作りやすくなるため、こちらもぜひ試してみてください。
カメムシ対策に関しては、
カメムシが出す臭いの原因と対処法とは!【優しく扱うことが必須?】
でも紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
見つけた時は、ガムテープや氷系殺虫スプレー
カメムシの侵入を防ぐ環境を作っても、中には、
『強引に突破してくる個体も存在する』
ため、こういったときには別の方法で対処する必要があります。
方法の1つとしては、
『ガムテープで包んでしまう』
というものがあります。
カメムシに対して、
『ガムテープに優しくつけてから閉じ込める』
ようにすれば、簡単に駆除することが出来ます。
また、ガムテープ以外でカメムシを駆除するなら、
『氷系殺虫スプレー』
を使うようにしましょう。
カメムシは、自分の身に危険が及びそうになると、
『悪臭を出してしまう』
ため、その後の処理が大変になります。
これを防ぐには、
『カメムシが危険と感じる前に駆除してしまう』
ことが重要であり、それが出来るのが氷系殺虫スプレーなのです。
これを使えば、
『瞬時にカメムシを凍らせることができる』
ため、臭いを出させずに済みます。
悪臭を気にするなら、これらの方法を試してみてください。
まとめ
『寒い北海道にカメムシが大量発生するのはなぜか【自然が多いことが要因?】』
いかがでしたか。
今回のまとめとしては、
『北海道のような寒い場所でも、環境が整っていればカメムシは大量発生する』
ということが言えます。
カメムシが、いくら寒さに弱いと言っても、
『それを乗り越えられる環境があれば、特に問題ない』
ことになり、その環境を作っているのが、暖かい住居を持つ人間でもあるのです。
また、日本に多くある針葉樹は、自然に育ったもの以外にも、
『人の手で植えられたものが多い』
ため、これもカメムシの大量発生に繋がる要因となっています。
結局のところ、
『いくら寒い場所でも、そこに人が住んでいる限りカメムシは発生する』
ため、カメムシ対策はしっかりと行うことをおすすめします。
このブログでは、他にも、
カメムシと雪に因果関係はある?【カメムシが大量発生すると大雪になるのは本当か】
カメムシとパクチーの因果関係を探る!【色や臭いが似ているだけ?】
カメムシを色別に解説!茶色・緑色・黒色などがいて、地域によって色が異なる?
など、カメムシに関する記事があるため、ゼひ参考にしてみてください。